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2020-09-20

神秘的な「Y染色体」が持つ意味と可能性

 Y染色体は何万年たっても薄まらない?


日本の皇室は、初代天皇とされる神武天皇御即位の皇紀2680年前から万世一系を維持してきました。ところが近年、皇位継承資格者が少なくなってきたことで女系天皇容認論がいわれるようになり、2004年には有識者会議が開かれ、皇位継承問題として今も論争が続いています。

この問題、ABO血液型とは関係ありませんが、万世一系とは生物学的にいうならY染色体のことでもあり、”DNA”を考える上では全く無縁なことでもない気がしたので、一旦整理しておこうと思ったのです。

今や、いろいろな方が語られているので、『Y染色体』の特殊性について知る人も多くなってきたと思います。これはヒトの23対46本の染色体のうち、男子を決定する遺伝子が座している染色体です。図にあるようにY染色体(対の短い方)は、対になるX染色体とはほとんど交わらないため、何世代たっても同じY染色体として受け継がれてゆくのです。一方のX染色体は、世代が代わる度に少しずつ交わりながら変化していくので元の染色体はどんどん薄まっていくのです。そのため、女性の時系列を調べるときにはミトコンドリアが使われます。

何でも最近のゲノム時系列の研究によると、現在のサラブレッドの95%が、1700年に生まれたダーレーアラビアンという一頭の種馬であることが判明したそうです。ただしサラブレッドの場合は、皇室の万世一系のように誇れることというより、遺伝子の多様性が低くなることへの懸念の方が取りざたされているようなのですが。

(上図は、Willで発信した竹内久美子さんの解説動画からお借りしました)



最終的には国民がどうありたいのかが問われる

話を皇位継承に戻すと、2680年もの間、このY染色体が受け継がれてきたと考えると、やはり万世一系によって日本の皇室が保たれ、それが国体を担う要となってきた意味は大きいのだと思います。

もちろん、神武天皇のDNAを調べることが出来ない今、100%正当性を証明することはもはや不可能です。研究者の中には、2度ほど皇位奪取された可能性があるという説を唱える人もいるようです。しかし知り得ようがないとはいえ、万一、百歩譲って、そういう史実があったとしても、それで万世一系を崩壊させて良いと考えるのはあまりに短絡的でしょう。

それに、そうはいってもまさかその時代、そこいらへんで畑仕事をしている農夫の子どもを連れてきたわけではなかろうし、その時の朝廷と全く縁もゆかりもない人物が天皇になったとは考えにくいわけです。

女系天皇を容認するということは、まさに、そういうことが起こってしまう恐れがあるということです。例えば、ワタシに息子がいたとして、仮に突然変異的に優秀な子だったとしてもいいですが、何らかのご縁で皇位継承者のどなたかと恋愛関係になり、結婚したとします。すると、ワタシの息子のY遺伝子が受け継がれてゆくようになるわけです。そして同時に、ワタシの父の系譜が以後、皇室となってしまうわけです。例えがあまりに酷くて申し訳ありませんが、極端にいえばそういうことで、それはいかがなものかと、誰もが思うことでしょう。

また、ゲノムだのY染色体だの、当時は知りようもなかったではないか。それなのに後からこじつけた論理で正当性を訴えるのはおかしいという方もいるようですが、そこはやはり、人間の歴史や知恵というものをあまり低く見てはいけないのであって、例えば薬草などの効用なんかも、その組成など科学的には知り得なかった時代でも、現代人以上に古代の人は解っていたという事実など、溢れるほど存在するのです。

実際に私たちは、近年代々の天皇陛下をご拝見していて、国民が尊敬するご人格と品格を、かくも期待する以上にお持ちになられていらっしゃることを充分承知しているのです。そこに真実が存在するのであって、そうだとすれば、あとは私たち国民が、天皇と国民という信頼関係の長い歴史をふまえて、何を基軸にしたいかということになるだろうと思います。

最終的には、国民がどうありたいのかであり、私たちひとりひとりの意思が問われることになのではないでしょうか。

遺伝子をあなどるなかれ

ここでまた遺伝子に話を戻すと、このY染色体について、ゲノムが解析された当初は、性別を決める遺伝子以外の意味は他に何もなくて、ガラクタ遺伝子の集まりのように考えられていました。ところがこれも最近、他にも重要な働きがあるかもしれないことが分ってきたというのです。

こうやって、何度も何度もガラクタ説をくつがえされると、結局私たちの身体には、必要のないものなどひとつもないのだと考える方が、ずっと真実に近いのではないかと確信してきます。それに、ある遺伝子はひとつの働きだけでなく、必要に応じて多様な働きをしている可能性もあるのです。

そして更に重要なことは、遺伝子は、あらゆることを記憶しているということです。単なる機械のパーツのように機能しているだけではないのです。何千年、何万年、それ以上にもっと古来の人類誕生のときから、移り変わる地球環境の中で、その土地で、その地域の文明と文化の中で、その民族で、その一族で、経験してきたあらゆることを、情報として蓄積しながら受け継がれているという考え方です。

遺伝子には、それぞれいろいろな役割があるわけで、たとえばABO遺伝子の場合は、外部とのコミュニケーションや免疫のしくみを担っている可能性があると考えられます。そしてY染色体に関する遺伝子を考えるなら、それはやはり、何かを継承するものを担っている可能性があります。Y染色体が薄まらないのには、人類の進化にとって何か重要な理由があると考えてみた方がいいとも思えます。

そうだと仮定するなら、皇室においてY遺伝子が永遠と受け継がれるということは、天皇とは何たるかを、歪みなく継承するために必須であるということになるでしょう。

今年春、大嘗祭が執り行われました。この神秘的な儀式は、ご即位される新天皇が、神武天皇以来代々の天皇らと、天照大御神らの神々と、お食事を共にし、その叡智を降ろしていただくというものです。そしてここに生きる天皇陛下も含めた我々は、肉体を持っています。それはつまり、天と地のさまざまな情報を入れ込む器のようなもの。器なら何でもいいということではないでしょう。天皇として脈々と受け継がれてきたY染色体には、神々の壮大な叡智を受け取るだけの秘められた何かがあるのだと信じる方が、ずっと自然ではないかと思います。

いずれも私の都合のよい解釈かもしれません。けれど、ABO血液型遺伝子について長年眺めてきた私としては、人間のいまだ解明されない可能性は、想像するよりはるかに大きいのではなかろうかと、常々感じているのです。

いつか…それが100年後か、千年後かは分かりませんが、日本や世界のしくみは少しずつ変わってゆくのでしょう。日本の国体も、永遠に続くものではないかもしれません。けれどそれは、一歩一歩確実に、その歩みを私たちの遺伝子に、しっかりと刻みながら進みたいと願うのです。その歩み方は、何万年後の人類の遺伝子に、受け継がれてゆくのですから。


2020-05-21

コロナウィルスとABO血液型の関係

ホントにA型が罹りやすいの?



今回の新型コロナウィルスに関して、発生源となった中国武漢市において血液型に関するデータが発表されたことを中国と香港のABO血液型研究者たちから聞きました。「そんなデータがもう出たの?」と、チャットで知らされ驚いていたのですが、その数日後、日本のニュースにも流れておりました。情報元の論文を確認することは出来ていないのですが、ニュースに上がってしまった以上、まずは概要を紹介しておくことにします。

中国のニュースより(2020年3月18日発表)


NEWSポストセブンより引用
内容は、武漢市と深圳市のコロナウィルス感染者2173人について調べたところ、次のようなABO血液型分布になったといいます。

ABO血液型の新型(2019年)コロナウィルス患者数・死亡者の分布(2020年3月)
  OABAB 
感染者分布(※) 25.80 37.75 26.42 10.03
死亡者分布 25.24 41.26 24.27 9.22
武漢市の血液型分布 33.84 32.16 24.90 9.10
(※)記事では"感染者数"と記載しているが正しくは"患者数"と思われる。

 一応、有意差検定を行ってみたところ、患者数・死亡者数いずれも有意差があるとでました。
この結果に関して、記事では以下のように説明しています。
どうして血液型によってこんなに差がついてしまうのか。米ハーバード大学院卒の医学博士、左門新さんはこう分析する。 

「コロナウイルスにかかるメカニズムにヒントがあると思います。人間の肺にある『ACE2』というたんぱく質でできた受容体がウイルスを取り込んでしまうことで感染が起きるのですが、そのとき、受容体にウイルスがくっつくのを邪魔する物質が存在する。それが『抗A型抗体』。A型の人はこの抗体を持っていないのです」

『ACE2』に関する参照
●Cyagen
●東京大学医科学研究所
 ●AASJ

というわけですが、ACE2に注目した研究はこれからということで、更には血液型の抗体を関連づけた研究が行われるかどうかについては、今のところ言及されていないようです。

しかし、AB型も同じように抗A型抗体を持っていませんが、AB型の患者数や死亡数はA型のように多くはありません。
ACE2は人の肺にある受容体ということを考えるなら、ウィルスが肺に侵入するのを阻止できれば、普通の風邪ぐらいの症状で治せるということでしょうか。

またそこで、他にも考えられるA型のデータがあります。これまでの我々の調査(主に体質などのアンケート調査)では、A型が気管支炎、咽頭炎、肺炎などにかかりやすいらしい、というのが分かっています。これについて今のところ科学的に確かなエビデンスはありませんが、『血液型健康ダイエット』のPeter J D'Adamo博士によれば、過剰な上皮成長因子(EGF)のせいではないかとも述べられています。(D'Adamo博士は他にも各タイプの体質についてさまざまなことを述べているのですが、現在のところ、博士の研究を検証するには至っていません。)

つまり、口や鼻から侵入したウィルスは喉に付着し、その時点で免疫システムが効果的に働けば、肺への大量のウィルス侵入を防げるわけですが、A型がここでも防御しづらい要因を持っているとするなら、今回A型が示した有意性には意味があるのかもしれません。

ただし、今回のウィルスに、A型だけが感染したり発症したりするというのでもないわけで、他のタイプより、ややリスクが高そうだというくらいに捉えておいて良いのでしょう。
いずれにしても、どのタイプにとっても感染しないに越したことはありません。しかしこのウィルスが簡単に消滅しないものだと予測するなら、感染しても発症させず、体に抗体を作らせるのもひとつの策であるといえます。ワクチン開発もそれと同じ意味を成します。

さてここで、今後私たちが心がけることは、まずは手洗いやうがいなどの衛生面で水際対策をするにしても、日頃から自分の免疫力を高めておくことを心がけ、そして万一、「あれ、風邪をひいたかな?」と思ったら、早急に自力で治すことも考えておいた方がよいでしょう。

日常の予防策としては既にいろいろ言われていることですが、以下に簡単にあげておきます。
・水分を多めに摂る。(主に真水。緑茶も良いらしい。)
・日光によく当たる。(1日15分~30分。ビタミンDを生産するために必要。日焼け止めクリームで効果が阻害されるが、日陰でも効果があり、また手の甲に当てるのでもOKとのこと。その他食事でビタミンDを摂取するには青魚、うなぎ、乾燥きのこ類など。)
・ストレスをためない。
・身体を冷やさない。(喉や肩、腰、手首足首などを冷やさないように。)
・笑って過ごす。
・バランスのとれた良質な食事。(免疫力を高める食品、発酵食品、海藻類など。)
・充分な睡眠をとる。
・ネガティブな情報ばかりに注視しない。

A型の人が少々リスクが高いのだとするなら、これらの予防策を充分に行うことをお勧めします。

次に、万一風邪をひいた場合の現場の医師たちのアドバイスをまとめてみたので参考にして下さい。

「風邪をひいたかな?」と思ったら!

◎とにかくすぐに横になって休む!(この時、テレビやスマホは見ずに、部屋を暗くして目をつぶっていること。)
◎熱を上げることで免疫システムをフル稼働させるので、熱さましや風邪薬は飲まないこと!(風邪薬や頭痛薬でかえって悪化することもあるので薬の服用は避ける。ただしほんのひき始めに漢方を飲むのはよいとのこと。)
◎体を温めること!(汗をかくくらい布団をかぶって寝ろ!とのこと。)
◎食事は胃腸に負担にならない消化の良いものを!(ビタミンCの摂取もよい。)
◎最初の2~3日で治してしまうことを心がけ、治ったと思っても数日は様子を見る。3日経っても良くならない場合、あるいは3日以内でも呼吸が困難なほどであればすぐに病院へ行くこと!(特にA型の人は決して我慢せず、早めの判断で医師に相談することをお勧めします。)

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※ABO血液型とコロナウィルスの関係について、後日、別の研究データも出されました。
(研究元についてまだ調査していませんが情報のリンク先のみ貼っておきます。)









2019-11-02

【AB型脳の考察】AB型が天才脳を獲得するとき


AB型睡眠不足に弱いのは体質



■関連リンク:脳活動と血液型の関係

​​AB型が睡眠不足に弱いというのは長い間言い続けてきたことなので、能見親子の本を読んだことのある方はもちろん、そうでない方も聞いたことがあるかもしれません。これは勘違いするかもしれないので改めて説明しますと、"睡眠時間"というのは個々によってそれぞれ、必要な時間というのがあるようです。同じAB型でも4時間でOKという人も居るし、8時間寝ないとダメという人も居るわけです。つまり、自分に必要な睡眠時間が足りていない場合などに、AB型は睡眠に対するある種の弱さが顕著に現れるのです。

たとえば、能見正比古の体験したエピソードでは、会食の最中に相手のAB型の男性が突然居眠りを始めてしまいます。しかもナポリタンスパゲティを食べながら大きくコックリしたものだから、顔がお皿につっこみ、ケチャップだらけになってしまったとか。
あるいは、それは能見俊賢のとき、TV局が撮影にやってきました。カメラマンがAB型で、彼はカメラをまわしながらコックリコックリやってしまったのです。当然ながらディレクターは激怒したのですが、それを能見俊賢が「気にしないで。睡眠不足に弱いAB型にはよくあることだから、あまり怒らないようにね」と、なだめたのでした。

それからAB型が睡眠不足に弱いということを裏付けるのに、最も多かった証言としては、「うちの妻はSEXの最中に眠ってしまう」という男性陣の告白でした。これについて、女性側のAB型男性に対する居眠りについての告白は未調査ですが、私の友人からはそれらしき傾向をやはり確認しています。あるいは、過去に保険会社や警察署で行った交通事故調査でも、AB型に特に目立ったのは居眠り運転による事故でした。

このように、AB型の睡眠に対する弱さというのを確認する事実は、数え上げればきりがないほどあるのです。これまであらゆる血液型調査を行っていますが、体質と血液型の関係性を示すのに、これほど明らかな現象は他にないくらいです。

さて、これはつまりどういう事かと考えたとき、AB型の場合、その脳の使い方のせいだろうというのは以前から予測していました。A型とB型の両方を持っているAB型は、常に脳内会話をしており、その休みなき活動のせいで、他のタイプに比べて脳が疲れやすいのかもしれない、と考えられるのです。そして、脳活動の実験において、その予測をある程度証明することができたのでした。

AB型の場合、数値上では左脳がやや多く活性していました。ただし観察でその様子を見ていると、両方の脳を、しかも同時に使っているのが確認できました。他のタイプはだいたい右側か左側のどこか一部が赤くなるのですが、AB型の場合、そういう強い活性はあまり見られず、全体がぽわ~んとピンク色に染まる感じです。中には「起きてるの?」と思うほど、活性していないように見える人も居ました。(本当にに居眠りしてしまったAB型被験者もいたのですが)

AB型の、ある意味弱点ともいえるこの現象は、左脳タイプのA型と右脳タイプのB型の、両方を持つが故の、それは物理的に当然といえば当然の、宿命といえる体質かもしれません。目覚めている時のAB型脳が、右も左も、無意識のうちに両方が使われ続けてしまうとしたら、脳を休ませようとするには眠るしかない、ということでしょうか。

そして一般的なAB型のそれを見ていると、自分ではあまりコントロールできないらしく、相手や所かまわず、むしろ周囲から見たら、「え?この状況で眠っちゃうの?」というような時に限って、その時はやってくるようです。それはまるで「ブレーカーが落ちた」か「ヒートしてしまった」かのようでもあります。

脳機能についてこれまで書いてくる中で、脳の進化を図るためには、最終的に誰もが両脳使いになりたいわけですが、そういう意味では、AB型がその達成に最も近い位置に居そうな気もします。しかし、そんなにすぐにバッテリーが切れてしまうのは、少々問題です。

AB型脳は訓練しないと活性しない!?

ここで、AB型の可能性として、ある人物について紹介しようと思います。それは、将棋の羽生義治さんです。
「対局中の羽生さんの脳はどんな活動をしているか?」ということで、脳科学者やTV局などが、これまでもいろいろと実験的なことを行ったようです。それによると、羽生さんの場合、全体としては右脳の活動が活発だったようです。しかし最終的には、右脳→左脳→両方全部という活性の仕方だったということです。

将棋ほど脳をフル活動するものはない、と言われていますが、彼は小学校1年生の頃から将棋を始めて、以来、将棋三昧の人生を送っています。それだけでも十分、彼の脳は人の何倍も活性しているに違いないのですが、羽生さんは更にそれを極めるために、日々さまざまな努力をしているということも、聞いたことがあります。
羽生さんの対局中の脳が右脳活性型になるのは、プロ棋士にその傾向があるというだけでなく、羽生さんが右脳の直感を信じていて、常にそれを鍛えているからというのがありそうです。

また羽生さんは、右脳が活性していただけでなく、脳波もまた、α波の瞑想状態が多かったそうです。そして彼は、頭の中に将棋盤を浮かべると、駒が自然と動き出すのだといいます。これは脳内運動というもので、そういうときには右脳の後方にある運動野が活発に動きます。

将棋には、その場面ごとに1000通りもの手があるそうで、羽生さんは、それを時間が許せば全て読めるといいます。これについては左脳の働きと思われますが、そしてその中で、「どの手を指すか」という段になったとき、羽生さんは直感に働きかけるらしいのです。これは"ひらめき"と言えるのかもしれません。

A型の脳の記事で触れましたが、ひらめきや直感というのは、左脳から右脳に切り替わるその瞬間に起こりやすいのです。それはどういう瞬間かというと、どちらも動いていない「空」の状態の時です。そのときの脳波は、α波であるはずです。プロ棋士の羽生さんは、それを意識して、常にその状態を引き起こそうとしているのではないか、というのを、羽生さんの記事などを読みながら私は推測しています。

つまり、天才棋士AB型羽生善治の脳の使い方は、「訓練」の賜物ではないかということです。そもそも棋士であるということが、常に頭の訓練をしていることになるのですが、しかも彼は、直感を引き出すための意識的な努力も行っていると想像します。もちろん、それがどんな訓練方法かは、明かさないかもしれませんが。



​​そんな脳の達人とも言える羽生善治さんですが、そういう彼もやはりAB型。対局中、時々ブレーカーを落として眠るようです。

AB型の特質は、あらかじめ道具が揃っているというところです。A型道具もB型道具も持っています。要はその道具を使いこなせるかどうかです。上手く使えなければ、宝の持ち腐れになりそうです。

「センスはいいんだけどなあ」、「いいところまで行くんだけどな」、という物足りなさは、AB型に対してよく聞く評価です。中には全く不器用そうなAB型もいます。道具があるのに使い方を知らないからです。ところが、道具の使い方を上手く訓練していくことで、それは完成度が高いだけでなく、かなり洗練された出来栄えになっていくようです。

元米国大統領のオバマ氏はAB型だと聞いていますが、彼は学生時代の当初、スピーチがまるで下手くそだったそうです。ところが彼は、訓練したのです。それであの、誰も真似できない美しいスピーチが完成したとのことです。

元女子サッカーのAB型、澤穂希さんも、在米時代に米国人のスピードとパワーに対抗するには技術を磨くしかないと悟り、自分の道を見つけたといいます。それであの、ミッドフィルダーの器用さと的確な判断力を身に着け、見事なキャリアを築きました。澤さんは、AB型の特性である分析脳と反射神経をフルに活躍させたのです。

結局、何事も「訓練」ということになり、それは他のどのタイプにとっても同じではあります。ただしAB型の特権は、「無いものを補う」のではなく、「有るものを使いこなす」と言えそうです。

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【B型脳の考察】B型はワクワクと共に進化する!?



B型は右脳マインドで生きている?

■関連リンク:脳活動と血液型の関係


​​B型脳活動の、特異な現象をいうなら、それは現代人が左脳優位の合理社会に突き進む中で、彼らが何とか、右脳活動を保っているというと点だと思います。何とかと書いたのは、本来右脳優位のB型にしても、やはりいまの人間社会で生きている以上、左脳の活性化をどうしても強いられていると想像できるからです。

脳機能と血液型の実験では、1分間おきに「対象画像→休憩→対象画像…」というように画面を眺めてもらうのですが、これは「1分間」という短時間で測定することが重要になります。それ以上長くなれば、人間は左側も右側もいろいろに使い始めて、最終的にほとんどの成人は、血液型に関わらず左脳側が優位になるからです。ですからこの実験では、リラックス状態から最初の1分でどう動くか?というのがポイントになるのです。

被験者の具体的な傾向を23あげると、同じB型でも、中には左脳も結構活発な方がおりました。しかし後から職業などを聞いてみると納得できることがほとんどで、私が記憶しているケースでは、一人はIT関係の仕事をしている40代の男性で、もう一人は20代の大学院試験真っ最中の女性でした。

前者の場合は40代という年齢的な面(経験を積むごとに社会環境に合わせながら脳活動がパターン化する傾向にある)と、職業によるものだと思われます。後者の場合は、たまたま試験最中という状況下だったのもありそうだし、院生を志すくらいですから、論理性のようなものを訓練しているだろうとも思われます。それでも、こういうケースの2人においても、総合的に数値を平均化すれば、やはり右脳側の方が多めになっているのです。

あるいは、これぞ右脳型といえるようなB型もおりました。実験当初、私ども研究所スタッフのB型男性が被験者として参加しましたが、この男性は目を見張るような右脳優位性が見られたのです。実験中はPC上の動画でその活性の様子を見ることができますが、彼の右側の脳は、その一面が真っ赤に広がったかと思うと、すぅーっと消え入るように赤みが薄くなり、それがまるで呼吸のようなリズムで繰り返されています。

灰田先生とその助手や私は、画面に食い入るようにその様子を見ていました。
「おお、これはまさしく右脳型だ!」
助手のK氏は、驚きとも感動ともいえるような声をあげました。

このB型男性について少し触れておきます。
彼の家は商店を営んでいて、2人兄弟の末っ子です。
彼がいうには、母親が女の子が欲しかった上に、末っ子への甘やかしも加わって、まるで女の子を育てるように優しい可愛がり方をした…からだそうで、彼は何となく、どこか中性的な雰囲気を持っている男性でした。とにかく彼は、箱入り息子なわけで、社会の色にあまり染まっていないところが、多分にあったように思います。

さてここで、私たちが人間の脳活動をもっと進化させようとするには、何がベストかということに立ち戻りたいと思います。するとそれは、単に「右脳型が良い」というわけでもなさそうです。これまでも書いてきたように、2つの機能の統合…つまり、右脳と左脳の強みと弱みを含めた性質と、その役割をよく理解し、バランスよく機能させようというものです。更には、それを自分で(ある程度)コントロールできるようになればなお良い、ということになります。

また、この「バランス」というのも、何も11である必要はないかもしれません。その人の個性や職業や才能は、それぞれ様々なわけですから、その人固有のバランスというのがあるに違いないのです。ただし、その前段階としては、左脳にあまりに偏りすぎた現代人の脳においては、右脳の性質や大切さを見直す必要があるとも思うところがあります。

1)そこでジル・ボルト・テイラー博士が挙げた右脳マインドをもう一度振り返ってみることにします。
  • ”今ここ”の瞬間しか気にしていなくて楽天的。
  • 情報をイメージのコラージュで受け取る。
  • ありのままの物事を受け取り事実として観察する(あの人よりこの人は背が高い、昨日より今日は涼しいなど)けれど、(良い悪いなどの)判断はしない。
  • 境界についての知覚が無く、全ては一体化している。(私は全ての一部~宇宙と溶け合っている感じ。)
  • 言葉のないコミュニケーションに敏感で、感情を読み取り感情移入しやすい。
  • 直感的。
  • 時間を見失いやすい。
  • 古い情報を保存しないので、入る情報は常に新たな発見として受け取る。
  • 規制や枠組はなく、自発的で自由。
  • 触って体験して学習する。(細胞が直感的に受け取るという感じらしい。)
2)合わせて、能見正比古が挙げたB型の気質特性とその長短表の一部を紹介します。SML


上記の(1)と(2)の11つをここでは説明しませんが、これら2つの事柄のそれぞれが、実によくリンクしているのが見て取れるのではないかと思います。これを見たとき、B型というのは「何とまあ、右脳マインドを素直に生きている人たちなの?」と、改めて驚きました。また同時に、能見正比古の観察力の鋭さにも驚きです。

能見は左右脳について、まだ明らかでない当時から、その性質をB型性に置き換える形で、かなり正確に読み取っていたことがわかります。これは能見正比古独自の才覚であるのですが、能見正比古自身が、"あるがままを受信するB"でなければ、決して出来なかったのではないだろうか、とも思えるのです。

時々、このようにいう方がいます。
「能見正比古の分析というはB型の目からみた分析ですね?すると他の血液型から見れば、また違った分析もあるのではないですか?」
つまり、B型的な視点で見た偏りが生じているのではないか、ということなのですが、確かに、あくまでも能見正比古というひとりの観察者の視点でもありますし、そうした歪みは多少なりとも生じてくるに違いありません

しかし、では他の血液型(能見正比古がB型以外だった場合を考えても…)だったとしたら、果たしてどこまで事象を"あるがまま"に観察できるだろうか?とも思います。もちろん、客観的事実ではなく、詩情的、哲学的な読み取り方を求めるなら、話しは違ってくるのですが。

つまりここで言いたいことは、事象を出来るだけ客観的に観察しようとするとき、右脳マインドを働かせやすいB型は、より特性が高いだろうということです。

右脳をどこまでコントロールするか!

さて、脳をバランスよく活性させるという視点で見るなら、右脳の自由奔放さを制御する左脳に、いったいどれくらい介入させたらよいのか?というのがひとつにあると思います。その目安としては、能見正比古の挙げた気質表の「それが短所と見られるとき」という事柄にありそうな気がしています。

ただし、この長所短所というのは、現在の社会性の一般的な基準に照らして検証しているものです。すると、今の社会に今後修正が加えられていくとするなら、この長短表の中身も少々変わる可能性があります。今のところの、とりあえずの目安です。

どうやればいいのか、という具体的な方法については、各々のB型が、自分をよく見つめて工夫するのが良いわけですが、日本のスーパースターでもあり、B型代表選手でもある、イチロウ選手の例をあげておきたいと思います。

彼の公開されているエピソードは多くの人々に既に知られていますが、イチロー選手は、自分の調子を整えるのに毎日ルーティンワークを取り入れていたそうです。朝起きてから行うエクササイズや、食べ物に至るまで、かなり詳細な形と順序を決めていて、毎日それを繰り返すということです。これはまさに、左脳的な行動です。

B型は案外、気分の揺れが激しいというのがあります。上の表でいうなら「感情の振幅激しい」というところがそうですが、気分や感情が気ままに上下してしまう傾向にあるため、それが大事なプレーにも少なからず影響してしまうという悩みが、イチロー選手にもあったのかもしれません。しかも彼の目指しているのは、4割以上をコンスタントに打ち続けることです。イチローにとって、「今日はなんか調子悪いな」は、許されないのです。そこでルーティンワークを取り入れてみたら、それが功を奏したということなのでしょう。

ルーティンワークというのは、A型の人にとっては普通のことです。毎日の日常でなるべく面倒なことを考えたくないという理由で、朝の支度や仕事の片付け方など、効率の良い決まった動作と流れを随所に組み込んでいるA型は多いはずです。(※そのためA型の場合はB型とは逆に、「いつもと違ったやり方を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?」というアドバイスをすることになります。)B型の場合、そうした左脳的作業を意識的に取り入れていくことで、バランスが取れる可能性が高いのです。

それにしても、つくづく思うことがあります。社会はどうして、このB型的能力を、長い間押し込めてきたのだろうかと。「個性豊かに!」「自由にのびのび!」「創造的に!」などという文言は、教育者も口ではよく言うことだし、読んだことはありませんが、日本文科省の教育方針などにも、似たような事柄はおそらくあるだろうと予測できるのです。ところが、それが実現されているのを見たことは、ほとんどありません。

すると結局、日本社会でB型らしさを発揮して活躍する方たちというのは、どうやらスポーツの世界に多くなるようです。スポーツ界というのは、最終的には実力の世界なのでしょう。そこまでの道のりに多少の障害が生じても、結果さえ出せれば認められていく世界です。たとえ限られた世界でも、B型性が花開くのは、それだけでも素晴らしいことではありあますが、もっともっと、他の分野でも活躍できそうなB型たちが、日本社会にはウヨウヨと、眠っているような気がするのです。

ただし、これら社会におけるB型能力の不活性化には、B型本人たちにも責任がありそうで、そもそもB型たちというのは、気質表の短所の欄にもあるように、「野心」という観念が、良くも悪くも薄い傾向にあるのです。
「そんな事、考えるだけで面倒くさそう」という感じなのです。

また、もうひとつB型に顕著な特徴をあげれば、B型は何をするにおいても、それに興味を持つか持たないかで、その取り組み方に天と地ほどの差が出てしまうということです。ところがここにも難関があるのは、そのB型が、いつ何に興味を持つのかは誰にも、本人さえも分からないということなのです。

あるいは、B型の若い人たちから時折聞くのは、「興味のあることが見つけられないのです」という、諦めなのか、あるいは白けにも似た発言です。そこで私は、そんなB型たちを奮起(?)させるために、思いついたことがあります。簡単に結論を言うと、それは「ワクワクを追いかけろ!」ということです。

"ワクワク"というのはだいぶ抽象的な言葉ですが、理論的に説明するより、感覚的な「気分」に訴えかける方が、B型の人の耳に届くのではないか、と考えての提案です。何かエキサイティングなこと、気分が高揚するようなことを追いかけることが、結局はB型の興味を喚起させることに繋がるのではないでしょうか。

ただし大事なことは、そのワクワク感を維持し続けることです。ワクワクを維持し続けることで、たとえば最初は大したこともなかった興味が、次から次へと連鎖反応を起こし、大きなことをやり遂げたりすることも多いのです。(すぐに飽きてしまえば、大きなことに進化する前に終わってしまいます)

そういうわけで、B型へのメッセージはコレになるのです。

B型はワクワクを追いかけろ!」

こうした気分の高揚する感覚を持ちつづけるのは、右脳を刺激するのにも有効なので、他の血液型にもおすすめできるのですが、B型は特に、その感覚を大事にするのが良いと思うのです。そしてB型の場合、その右脳のワクワクに、左脳のコントロールを少々、意識的に取り入れることも大切です。


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【A型脳の考察】A型こそが右脳開発の達人かもしれない!?

脳内整理が得意なA型

■関連リンク:脳活動と血液型の関係

A型の脳が左脳優位ということが、脳機能の実験でも示唆されました。左脳が得意な仕事というのは、右脳が受け取ったものを言語化したり、分類して整理したり、それを理論化したりするようなことです。

A型の人の脳の中を覗くことはできませんが、A型の人をみていると、整理整頓が得意な人が多いと思うことがよくあります。もちろんそうではない人もおりますし、最近はむしろ苦手なA型が増えているとも聞くので、異論のある方もいるかもしれませんが、少なくも今のように生活空間に物が溢れる以前までは、総合的に観察した場合、やはりA型の多くは整理整頓が得意だと考えられるのです。

この整理整頓というのは、これはここ、あれはこのカテゴリー、これはあそこにと、適切に分類しなければなりません。ところが、雑多なものがいろいろあると、「さてこれは、どのカテゴリーに入れようか?」と曖昧なモノも次々出てくるわけです。そういうものも、スパッと、思い切ってどこかの引き出しに入れなければならないのですが、A型の人は、それが出来るのです。ケジメをつけるのが上手なのです。逆につけないとスッキリしないのです。

脳内整理も、これとよく似たようなとろこがあると考えています。ですからA型のそうした傾向を見ていると、左脳が優位なのはしごく納得できるわけです。(その反対にいるB型の人などは、こうした面が不得手のようです。何につけ、どうもケジメをつけられないというのが、良くも悪くもB型の大きな特徴傾向でもあるのです。)

友人同士の集まりなど、そのグループにA型が1人もいないと、「どうする?」「どこへ行く?」といい合っている間に、時間はどんどん過ぎていく…という感じで、しかも誰も仕切ろうとしないので、皆でフラフラしてしまうことなどがままあるのですが、そこにA型が1人でもいると、皆の方向が決まるのが不思議と早くなります。だからチームで動くときは、A型の役割というのは非常に大きく、周りも自然とその能力を頼りにしていくようになります。

現代社会というのは組織化がどんどん進んだ社会ですが、それに合わせて学校で学ぶ内容というのも、試験システムというのも、仕事の仕方というのも、とにかく全てにおいて、論理性とか合理性とか、そういうもので埋め尽くされています。

これらは要するに、左脳活動が主となるわけですが、そうであるとすれば、A型たちの左脳活動というのは、ずっと全開状態になっているのではなかろうか?と、私は想像するのです。すると、その疲労や負担は、かなり大きくなっているのかもしれない、とも思えてきます。

A型の場合、他の血液型のように、「面倒くさいから、適当に!」というようには、なかなかできない性質があるので、彼らは社会に合わせて、左脳を酷使せざるを得ないのかもしれません。A型への同情は一旦さておき、そういう現代社会のシステムの中で、私はA型脳についての、ちょっとした発見をしました。

右脳開発者にA型が多いのはなぜ?

A型の脳について考えてみるのに、私の体験談をご紹介しようと思います。

若い頃、私は会社を経営していたことがあり、その関係でいくつかのセミナーに参加する機会がありました。これは、一般的に行われているような企業セミナーではなく、起業家向けのプレミアワークショップのようなもので、最近まで流行っていた、"成功哲学"や、"潜在意識開発"のようなものです。特別な目的がない限り、こうしたセミナーに参加する機会はないと思うので、「いったい(そんな高い料金払って)何をやるのか?」と思われる方も多いかもしれません。

しかしやることは難しいことではないのです。知識も要りませんし、難解なテストなどもありません。むしろ逆に、決して頭を使ってはいけないのが、この類のセミナーの特徴です。どちらかというと体力の方を使います。そのほとんどは、「潜在意識に働きかける」というのがテーマになっていますので、ある見方からすれば「洗脳」と言えるような面もあるかもしれません。

ところが、こういうセミナーには、「成功したい」、「会社の利益を上げたい」などの、顕在意識全開の人たちが集まっているので、多くは最初に「ガツン!」と、プライドを叩きのめすことから始まります。穏やかなやり方もありますが、いきなりアッパーパンチを食らわす手法が取られることが多いようです。その方が効果があるからで、その意図は、「顕在意識を機能不全にして、潜在意識に働きかける」ためなのです。そして更に、参加者が面食らっているところへ、考える隙も与えず、今度は次から次へと課題を与え、一見意味のなさそうなゲームなどを行わせたりします。

たとえば、参加者を次のような状態に追い込みます。
  • 眠らせない!(睡眠時間約2時間)
  • 大声を出させる!(声が枯れるまで)
  • 泣かせる!(イジメるのではなく感動させる)
これらはいずれも、顕在意識を機能不全にするのです。ここで気付いたのですが、これらはA型の人に最も効果がありそうなのです。あるA型の男性などは、一泊二日のセミナーに参加する前と後では、すっかり人が変わってしまったようでした。彼は最初、小声でうつむきながら喋っているような大人しい人だったのですが、終わるころには舞台に堂々と立ち、大きく身振り手振りをし、吉本喜劇さながらの大爆笑プレゼンをやってのけました。

また、気功のワークショップに参加したこともあるのですが、そこでもやはり、潜在意識の開発を行います。そして最も素直に効果があったように見えたのは、やはりA型の男性でした。

一応付け加えておくと、こうした意識変革は数日もすると元に戻ってしまいます。もちろん記憶には残りますので、「自分もやれば出来るんだ」という、自信にはなっていくかもしれません。

その頃私は、脳と血液型を直接的につなげて考えてはいなかったので、「何かありそうだ」と思うぐらいのことでしたが、その後更に、「右脳開発」や「速読法」などについても知る機会がありました。すると、その開発者というのに、なぜかA型が多いのです。

七田教育という右脳開発の幼児教育を確立されたことで功績のある七田眞さんという方もA型でしたし、速読法を開発している方に会ったときも、やはりA型男性でした。とにかくこうした研究者に、やたらA型が目に付くのです。

後に、脳の実験を行ったところ、A型は左脳優位ということが分かりました。すると、「左脳優位のA型が、潜在意識ワークで力を発揮しやすいというのはどういうことだろ?」という疑問が湧きます。潜在意識といえば、どちらかというと右脳側が受け持っていることなのです。そして、右脳開発にA型が積極的なのもまた、興味深いことです。

左脳が仕事を放棄する時

実は左脳には、ある特徴があります。左脳は、疲れすぎるとパタリと働くのをやめてしまうのです。あるいは左脳は、あまりにも矛盾を見せられたときにも仕事を放棄します。理屈に合わない現象を何度も見ると、「バカバカしい!付き合っていられない!」という感じになるのでしょうか。とにかく考えることをやめてしまうらしいのです。
するとその時、右脳が「待ってました!」とばかりに活性するのだというのです。そしてこういう瞬間には、閃きが起こったり、直感が流れ込んできたりするともいいます。そうだとすれば、こんなふうに考えることはできないでしょうか。

普段、左脳を優先的に使っているA型は、左脳使いの達人ということにもなります。そして、だからこそ、A型は左脳を疲れ果てるまで使うことができるのです。他の血液型だと、そうはいかないかもしれないのです。途中まで左脳で一生懸命考えてはみるけれど、「ああ、もう面倒くさい!」となってしまう気がするのです。たとえばAB型の私などは、左脳が疲れ果てるよりも前に、まず間違いなく、眠くなってしまうでしょう。

能見正比古が「火事場の馬鹿力はA型に多い」、「開き直った時のA型は非常に冷静大胆で強い」、ということを本にもよく書いていましたが、これもまた、左脳の働きを止めて、右脳的に行動したときのA型なのだ、と考えられます。

A型は、そのやり方を習得したなら、左脳をコントロールすることが可能になるのではないでしょうか。もしもA型が、左脳を自在に、自分の意志で働かせたり休ませたりすることが出来るようになったら、右脳の力も存分に引き出すことができるかもしれません。

右脳はそもそも、素直にあるがままを見て、素直に感じ、素直に受け取る、ということが本来の能力なのですが、私たちの現代的な日常生活では、ほとんどは左脳に邪魔をされてしまいがちです。左脳をシャットアウトしたとき、やっと右脳は(自動的に)力を取り戻す、ということなのです。

人間の脳は、現在1015%、多くても20%ぐらいしか使われていないとも言われているのですが、人間がもう少し脳の使い方を理解して、それに意識的に取り組めば、もっと使えるようになるはずだと、私は考えています。

また最終的には、右脳と左脳を統合させた、全脳型になることが理想ではないかとも思います。我々の行った実験結果から、たとえば、「O型とAB型などは両方の脳を使う」とは言えても、だからといって上手く使いこなしているO型やAB型は少ないように思います。

脳の統合化を果たすためには、まずは、現代人の偏りすぎた左脳をコントロールすることが、大きなポイントになるような気がしています。それにいち早く取り組めるは、左脳の使い方を心得ている、A型なのかもしれません。