2022-06-26

【考察】神道『四魂』とABO血液型を重ねて神話のミステリーに迫る!?


ABO視点で深読みしたくなる神道の教え

神道を知る人なら、『一霊四魂』というのを聞いたことがあるでしょう。

わたしは神道に通じているわけでもなく、何年か前に本で知ったばかりなので、理解があまりに表面的で、記事にするのはためらっていたのですが、たまにこの言葉を見かけると、やはり気になる。そんなわけで、忘備録としてまとめておこうと思いました。


『一霊四魂』とは、端的にいえば字のごとく、「人には一つの霊と四つの魂がある」というもので、一つの霊とは図の円にある「直霊」という天と真っすぐつながる御霊。それは四つの魂を携えており、それらをバランスよく磨くことでよき人格を形成し、大義を成せるという教えです。江戸時代の国学者、本田親徳(ほんだちかあつ)が、提唱したといわれています。


そもそも、日本古来から伝わる概念に、相似四相というのがあります。この世のさまざまなことは四つの相で成り立っていて、四相で解釈することが重要だとして、代表的なのは東西南北、右左上下、などです。その考えのもとに、神道でいう四魂も生まれたのではないかと想像します。


ネットで四魂と検索すると、上記の画像に似たものがたくさんでてきます。それぞれ、魂についての解釈やその活用法などに多少の違いがあるようで、コレという定められた完成形があるわけではないようです。というのも、四魂の由来は、古事記や日本書紀に書かれている神々の物語りを読み解いて構築したものなので、基本概念以外は、様々な解釈ができるということなのでしょう。

各魂の基本的なところは次のようになります。

荒魂(あらみたま)
荒魂「アラミタマ」という神様の名前。
行動力、達成する力、努力、奮起、克服する力、など。
「勇」という文字で表すことができる。

和魂(にぎみたま)
和魂「ミギミタマ」という神様の名前。
調和、平和、安定、統治する力、など。
「親」という文字で表すことができる。

幸魂(さちみたま)
幸魂「サチミタマ」という神様の名前。
育成、進化、相互理解、受容、など。
「愛」という文字で表すことができる。

奇魂(くしみたま)
奇魂「クシミタマ」という神様の名前。
探究、観察、真理、叡智、など。
「智」という文字で表すことができる。


それで、なぜここに血液型を関連づけたいかといえば、まずはABO血液型も、相似四相に違いないからです。そしてまた、四つの魂の特徴が、ピッタリ同じとはいわないまでも、どこか各血液型の気質に重なるところがあるからです。

各タイプの基本気質を以下に示します。

O型の基本気質
生命力(バイタリティ)がある。目的達成力がある。理想を掲げ、目的を達成するための努力は惜しまない。

A型の基本気質
調和を大事に考え協調性がある。安定を好み守りに強い。秩序を重視し、組織力が高い。

B型基本気質
興味を持ったことに対する探究心が非常に強い。物事や事象の観察力に長けている。科学的客観性を重視する。

AB型基本気質
平和主義。物事の公平性を重視する。バランス感覚に優れ、相互理解、調和をはかることに長ける。

これを四魂に重ねてみると、O型は「荒魂」、A型は「和魂」、B型は「奇魂」、AB型は「幸魂」と、おおよそ合致させることができるのです。

また、ABO血液型の場合、各タイプによって、その役割が分担されていることになりますが、しかしだからといって、他のタイプの特性を持ち合わせていないというわけではありません。どの血液型の人も、上記にあげたすべての特性を内在させており、表出させることはできるのであって、ただその度合い、他と比較して抜きんでて目立つところを、4タイプの特徴として分類しているのです。

一方の「四魂」の考えで説明すると、一人の中には、そもそもこの四つの魂の特性があるが、そのどれを強く発揮するかによって、その人の全体的な性格を見ることができるというものです。

なんだか結局、観方が異なるだけで、同じことを言っているように思います。四魂の方は、それを「御霊」「魂」、あるいは「神」と捉えて語り、ABO血液型は、それを「遺伝子」「糖鎖物質」と、サイエンス的に捉えて語っているのです。


それってABO血液型の発生のこと?

この、不思議な関連性をみると、ついつい深追いしたくなるのは人情かもしれません。ではそもそも、その四魂を表す”神”が、どこからやってきたものなのか、古代文書の解説から、わたしなりに読み解いてみようと思います。

その由来は、日本国を創ったとされている「大国主命(オオクニヌシノミコト)」が始まりといいます。

大国主命は最初、天の主から、少彦名命(すくなひこなのみこと)の二人で、地上建設を命じられました。2人は、国づくりの仕事に励みます。この2神が、「荒魂」と「和魂」だと考えられます。ところが途中、少彦名命がお亡くなりになり、「黄泉の国」へ帰ってしまいます。大国主命が落胆していると、光の玉が現れて、「幸魂」と「奇魂」を与えられます。その2つの魂の光は、大国主命の中に入ったと記述されています。

これをABO血液型に当てはめてみると、「最初に「荒魂」(O型)と「和魂」(A型)がありましたとさ。そして「奇魂」(B型)と「幸魂」(AB型)が生まれましたとさ」となります。

面白いことに、血液型の発生順序にもうまく合致しています。ABO血液型も、最初はO型、A型です。O型が先かA型が先か、という点については多少の論争があり、いまだに遺伝子学的には判明していません。(わたしの考えでは、その性質、あるいは世界の血液型分布などからみて、O型が先であったと予測していますが。)次に発生したのはB型です。そしてB型があって、はじめてA型とB型の交流によりAB型が生まれることになります。

「一霊四魂」の考え方とは、まず生きるに必要なのが「荒魂」であり、それとともに「和魂」という和の精神が大事であり、次には「奇魂」によって探究し智を磨くことが必要であるとし、最後はそれら相互理解によって統合させるべく、「幸魂」によって愛をもたらすべきである、というものです。

この概念もまた、ABO血液型に通じるところが大いにあるわけです。血液型人間学の視点でいうなら、各血液型は社会や人類が成熟する過程において、それぞれに重要な役割があるのです。

お断りしておくと、ABO血液型物質それ自体は、地球上に生物が発生したずいぶん初期の段階から、動植物に既に存在していたと考えられています。しかしその遺伝物質が、人間の体内にも入り込み、そしてそれが、人間の体質や気質に影響を及ぼすような現在の形に進化したのは、ずいぶん後になってのことだと予測します。すると、日本神話にある神代の時代、つまり数十万年~数万年前が、「人間におけるABO血液型の発生」と見ることもできるわけです。

ここで考えたいのは、古事記や日本書紀に書かれている日本の神話というのは、単なる神々の物語りではなく、そこには地球創生、人類誕生、あるいは物理法則の真実が、随所に盛り込まれている可能性があるということです。

また、こうした古代文献には、さまざまな神が登場しますが、その”〇〇神”というのは、”ひとりの神”ではなく、言ってみれば、役職名のようなものである、と指摘する研究者もいます。たとえば「大国主命」という役職があり、それを仰せつかった存在が、世代交代しながら数名ないし数十名いたのでは?ということです。日本の各地に、似たような名で、似たような活躍をした神々がたくさん散らばっているのも、そう考えるなら納得できます。

そうだと仮定すると、「四魂」とは、一つの霊に与えられた四つの魂というより、4種類の特性を持った神々(人々)が、この世界創造を完成させるため、必要に応じて、順次現れたと考えることもできます。それが、ABO血液型遺伝子物質のことであったとしたら、それは非常に興味深いわけです。

ついでに加えると、なぜ当初、少彦名命は黄泉の国へ帰ってしまった(死んでしまった)のか、ちょっと気になります。その理由が書かれていないので何ともいえませんが、つくり話なら、ここで突然、少彦彦名命を死なせてしまうのは、かえって話を不自然にしてしまうだけなので、やはり何らかの事実を示しているのだろうと思われます。

それをABO血液型に関連付けるのは、少々深読みしすぎかもしれませんが、ABO血液型には、遺伝子学者も説明できないなぞがあるのです。それはO型の塩基配列ですが、O型の塩基配列は、あるところで突然フレームシフトを起こしている箇所があり、それによって、その先が不活性となり、よってO型は、H型という、全血液型の土台の部分しか活性していない形になっています。

O型遺伝子に、いったい何が起こったのか?もともとは活性していたかもしれないその部分を、何かの理由で、その活性を失わせなければならなくなったのだろうか?しかも、その失われた部分というのは、A型の塩基配列に非常によく似ているというのも、興味深いところです。しかしそれらは、いまだになぞのままです。このO型遺伝子のなぞの部分が、少彦名命の突然の死と関係あるのでは?と想像してしまうのは、だいぶ飛躍しすぎかもしれませんが…。


以上が、わたしの妄想からはじまった、日本神話とABO血液型のミステリーでありました!最後までお読みくださったあなたに、感謝を申し上げます。