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2021-05-21

脳科学者が体験した右脳と左脳のそれぞれの人格(The personalities of the right and left brains experienced by brain scientists)


テイラー博士の体験したこと


12年前、私と能見俊賢が、東海大学の灰田先生の実験室でこれを確認した時、「やっぱり!」という感激と同時に、あまりにも予測通りな結果にむしろ空恐ろしささえ感じました。こんなに型どおりでいいのだろうか?と思ったからです。

「ABO血液型モデル」というのは、どのように視点を変えて眺め直しても、秩序よく4タイプのカタチが見えており、完璧にデザインされているかのようだからです。

(実験の概要については、他の記事で紹介しています。「脳の活動と血液型の関係」

ここで再度、脳活動から見た4タイプのパターンを見ていきます。今回の実験結果は至ってシンプルなもので、血液型によって左右脳の活性度が異なるというものです。


A型⇒左脳優位

B型⇒右脳優位

O型⇒やや右脳優位だが両脳とも言える(ただし片方ずつ活動するのが特徴)

AB型⇒やや左脳優位だが両脳とも言える(ただし両方同時に活動するのが特徴)


さてここで、血液型に見られた左右脳について深く考えるために、私たちは右脳と左脳の働きについて、今一度理解する必要があります。

右脳と左脳については、脳研究が進んでから研究者もよく発言するようになったので、世間でもいろいろ言われるようになりました。「右脳開発」というのも一時はずいぶん流行りましたが、最近は「右脳左脳」についてむやみやたら取り上げることに、脳科学者らが嫌がるようになってきました。脳科学者がまだ突き止めていないような情報も世の中に出回り、どこか「右脳型=天才」みたいな印象さえ与え始めたからです。

今は、偏り過ぎた情報もだいぶ落ち着いてきたようですが、しかし、そもそもそれは、「現代人は左脳に傾き過ぎなので、右脳を開発して脳の可能性を広げよう」という発想からだったのです。確かに、現代人は左脳に傾きすぎています。そのせいで右脳の力を出し切れていない、というのも事実だろうと思います。

とはいえ、右脳と左脳の働き方を実感するのは、なかなか難しいですね。実際、脳科学者も、まだよくは分かっていないのです。そこで、ぜひお勧めしたい本が一冊あります。


米国の神経解剖学者のジル・ボルト・テイラー博士が書いた本です。

彼女は、自らが脳出血で倒れたことで、右脳と左脳の働きというのを身を持って体験したのです。そして彼女は自分の左脳が壊れても、自分が神経細胞の専門家であることは忘れなかったのです。彼女は、右脳の世界というのがどういうものか、左脳の世界というのがどういうものかを、左脳が崩壊するその瞬間から回復するまでを体験し、その全てを懸命に記録してくれたのでした。

テイラー博士の研究者としての執念に、心底敬服します。これは彼女でなければ成しえなかったことでしょう。この本から、右脳と左脳について書かれた部分を引用させて頂こうと思います。

テイラー博士は、脳は2つの人格を持っていると言っています。右脳と左脳では、情報の受け取り方も処理の仕方も全く異なるからです。そして通常、ヒトは2つの人格の違いを意識することはなく、その人なりにバランスを保ちながら一つの意識として自分の存在を認識しているというわけです。

では、テイラー博士の言う人格の違いとはどういうものでしょうか。


<右脳マインド>

  • ”今ここ”の瞬間しか気にしていなくて楽天的。
  • 情報をイメージのコラージュで受け取る。
  • ありのままの物事を受け取り事実として観察する(あの人よりこの人は背が高い、昨日より今日は涼しいなど)けれど、(良い悪いなどの)判断はしない。
  • 境界についての知覚が無く、全ては一体化している。(私は全ての一部~宇宙と溶け合っている感じ。)
  • 言葉のないコミュニケーションに敏感で、感情を読み取り感情移入しやすい。
  • 直感的。
  • 時間を見失いやすい。
  • 古い情報を保存しないので、入る情報は常に新たな発見として受け取る。
  • 規制や枠組はなく、自発的で自由。
  • 触って体験して学習する。(細胞が直感的に受け取るという感じらしい。)
  • 長い波長の光を知覚し、低周波の音に同調する。


<左脳マインド>

  • 右脳が受け取った全情報、全可能性を受け取り、それを実行可能にする責任を担う。
  • 情報を言語で考え、脳内で反復したりおしゃべりをする。
  • 言語によって自我を認識させ、(右脳が認識するような)流体から、独立した個体となる。
  • 情報を分類し、組織化し、判断分析をする。
  • 熟慮し、計算する。
  • 理論化し、合理化し、記録する。
  • 物事を順序立てて考え、パターンを認識することに優れる。
  • 短い波長の光を知覚し、高い音に耳を傾ける。
  • 物語りを作り上げる能力。(たとえば、どんな小さな点も利用してひとつの物語を作れる。あるいは、データに空白があると、その空白を埋めてしまう能力がある。)
  • 物事を時系列(過去-現在-未来)で並べる。


血液型のそれぞれの特性をある程度理解している人は、特にA型とB型を対比した場合、「なるほどなあ」と思うところが多いのではないでしょうか。

A型の人が秩序やルールをよく守るというのは、左脳の働きが強いからでは?一方のB型が、それに対して案外無頓着なのは、右脳の働きが強いからでは?

B型が、ありのままを観察し事実を重んじる性質は、右脳ならではの性質?一方のA型が、そうした情報を自分の言語に翻訳して理解する傾向にあるのは、左脳の働きと捉えることができる?

O型の、ひとりの人格の中に見受けられる両極性の極端さや、AB型に見られる複雑さは、右脳と左脳の性質が、同時に、あるいは交互に働いたりすることで、生じるのでは?

などなど、さまざまなことを血液型特性と関連付けながら、仮説をたてることが可能になりそうです。そして私が、血液型と脳の関係性に注目しているのは、ここには改善の余地があるからなのです。



テイラー博士の提案~左右脳のバランスが大事


テイラー博士は、2つの脳の人格の、健全なバランスを構築することで、変化に対して柔軟に対応できる右脳の認知力を持ちながらも、同時に具体的に行動できる左脳の優れた力を起動させ、そして人は、100%の認知能力を発揮できるのではないかと言っています。ところが多くの人々は、どちらか一方に偏っているだけでなく、そのバランスを上手くとることも出来ず、脳の勝手な働きに任せきりになっているのだといいます。

彼女は、一時的に左脳の働きを失ったことで、右脳マインドを十分に味わい、その心地良さを知ったわけですが、再び左脳の能力を取り戻す過程で、それがどのように知覚し、どのように保存されていくか、そのひとつひとつを吟味し、余分なものや要らないもの、必要なものをより分ける作業をしたのです。つまり、脳活動は、訓練することで変えられるし進化するということを、実証したのです。

テイラー博士の本によると、西洋社会では「左脳の活動」を高く評価するきらいがあるようです。理性も分別も左脳の働きのおかげだということのようですが、なるほど、それが西洋的な考え方かもしれません。その辺は、日本と少し事情が異なるようですが、そういう西洋社会において、テイラー博士は右脳の素晴らしさや重要性を分かってもらおうとしているようです。

また、右脳マインドは、宇宙的な広さでこの世界を認知していることにも触れており、ところが今は、左脳がだいぶ幅を利かせていることで、この右脳の認知する世界というのが、左脳に押しつぶされてしまっているのです。脳が実際に知覚している全てを、私たちは自分の脳でありながら理解していないのです。

また、何度も念を押すように、人々は血液型によらず、誰もが両方の脳を連携させて使っています。しかし血液型によって、ある一方向の偏りが確かに見られるというのも、私たちの実験で分かった事実です。だとすれば、自分はどうバランスをとるのが効果的か?ということが、具体的に考えられるのではないでしょうか。

人間の活動は、それがどんな活動でも、必ず両方の脳活動が必要になってきます。自分の得意の脳活動を生かしながらも、そうではない方を上手く取り入れ、自分なりの最適なバランスを生み出すことは可能なのです。もちろん機械を操作するように、理屈通り簡単に出来ることではないのですが、脳へのアプローチは、まずはそれについて”意識する”ということが大切なのです。


脳活動のクセを理解して可能性を無限に広げてください


現代人のほとんどの人々は、自分の能力を出し切っていないと、私は言いきります。そしてある意味、脳が勝手に作り出してきた人格を、それが自分の全てだと勘違いして満足してしまっているのかもしれません。

現代社会は左脳に支配され過ぎているというのは、事実そうに違いありません。B型が右脳型だと言っても、そのB型たちでさえ、やはり左脳に支配されているのは否めないのです。それは勿体ないことです。

またA型は、左脳使いが上手いが故、左脳をフル回転せざるを得ない社会システムの中で、並々ならぬストレスを受けているのではないかと思います。そしてO型やAB型の場合、本来バランス良く使える資質を持っていながら、一方向に偏り過ぎれば、体のバランスを崩してしまう可能性があります。

などなど、脳については、まだまだ深く考えたいことがたくさんあります。

そして更には、脳科学者らが言うように、脳は本当に心を生み出しているのでしょうか?(私はそう考えていませんが。)脳が全てを支配しているのでしょうか?(私はそうは考えていませんが。)

脳の神秘と血液型の関係を明かすには、さまざまな課題が残されますが、人間の脳には「未知の可能性がある」というところは、テイラー博士の実体験で再確認できたように思います。脳は私たちの、進化のカギを握っている、ともいえるかもしれません。


◎各タイプの脳活動の特徴

現在の段階で言えることを考察しています。サイトの右上にリンクを貼ってあります。


◎ジル・ボルト・テイラー博士のスピーチ動画がこちらにあります。(彼女の熱いトークをぜひご覧ください。)


それにしてもテイラー博士は、歩くことも字を読むことも出来なくなってから8年かけて完全回復を成し遂げたのです。彼女も凄いのですが、それを二人三脚で支えたお母さまも凄いのです。テイラー博士とお母さまの血液型は何型なのか…知りたいですね 。


--------その後(2021年)----------

私がテイラー博士のこれらの報告にとても感銘をうけたので、各国の血液型の研究チームに呼びかけていました。(「この本をぜひ読んでください~」と!)すると、米国在住の研究者が、テイラー博士に血液型を直接訊いて下さいました。

テイラー博士はO型でした!

とても快く答えてくださったそうです。いつか米国へ行って、テイラー博士のお話を伺いたいと考えております。



2019-11-02

【AB型脳の考察】AB型が天才脳を獲得するとき


AB型睡眠不足に弱いのは体質



■関連リンク:脳活動と血液型の関係

​​AB型が睡眠不足に弱いというのは長い間言い続けてきたことなので、能見親子の本を読んだことのある方はもちろん、そうでない方も聞いたことがあるかもしれません。これは勘違いするかもしれないので改めて説明しますと、"睡眠時間"というのは個々によってそれぞれ、必要な時間というのがあるようです。同じAB型でも4時間でOKという人も居るし、8時間寝ないとダメという人も居るわけです。つまり、自分に必要な睡眠時間が足りていない場合などに、AB型は睡眠に対するある種の弱さが顕著に現れるのです。

たとえば、能見正比古の体験したエピソードでは、会食の最中に相手のAB型の男性が突然居眠りを始めてしまいます。しかもナポリタンスパゲティを食べながら大きくコックリしたものだから、顔がお皿につっこみ、ケチャップだらけになってしまったとか。
あるいは、それは能見俊賢のとき、TV局が撮影にやってきました。カメラマンがAB型で、彼はカメラをまわしながらコックリコックリやってしまったのです。当然ながらディレクターは激怒したのですが、それを能見俊賢が「気にしないで。睡眠不足に弱いAB型にはよくあることだから、あまり怒らないようにね」と、なだめたのでした。

それからAB型が睡眠不足に弱いということを裏付けるのに、最も多かった証言としては、「うちの妻はSEXの最中に眠ってしまう」という男性陣の告白でした。これについて、女性側のAB型男性に対する居眠りについての告白は未調査ですが、私の友人からはそれらしき傾向をやはり確認しています。あるいは、過去に保険会社や警察署で行った交通事故調査でも、AB型に特に目立ったのは居眠り運転による事故でした。

このように、AB型の睡眠に対する弱さというのを確認する事実は、数え上げればきりがないほどあるのです。これまであらゆる血液型調査を行っていますが、体質と血液型の関係性を示すのに、これほど明らかな現象は他にないくらいです。

さて、これはつまりどういう事かと考えたとき、AB型の場合、その脳の使い方のせいだろうというのは以前から予測していました。A型とB型の両方を持っているAB型は、常に脳内会話をしており、その休みなき活動のせいで、他のタイプに比べて脳が疲れやすいのかもしれない、と考えられるのです。そして、脳活動の実験において、その予測をある程度証明することができたのでした。

AB型の場合、数値上では左脳がやや多く活性していました。ただし観察でその様子を見ていると、両方の脳を、しかも同時に使っているのが確認できました。他のタイプはだいたい右側か左側のどこか一部が赤くなるのですが、AB型の場合、そういう強い活性はあまり見られず、全体がぽわ~んとピンク色に染まる感じです。中には「起きてるの?」と思うほど、活性していないように見える人も居ました。(本当にに居眠りしてしまったAB型被験者もいたのですが)

AB型の、ある意味弱点ともいえるこの現象は、左脳タイプのA型と右脳タイプのB型の、両方を持つが故の、それは物理的に当然といえば当然の、宿命といえる体質かもしれません。目覚めている時のAB型脳が、右も左も、無意識のうちに両方が使われ続けてしまうとしたら、脳を休ませようとするには眠るしかない、ということでしょうか。

そして一般的なAB型のそれを見ていると、自分ではあまりコントロールできないらしく、相手や所かまわず、むしろ周囲から見たら、「え?この状況で眠っちゃうの?」というような時に限って、その時はやってくるようです。それはまるで「ブレーカーが落ちた」か「ヒートしてしまった」かのようでもあります。

脳機能についてこれまで書いてくる中で、脳の進化を図るためには、最終的に誰もが両脳使いになりたいわけですが、そういう意味では、AB型がその達成に最も近い位置に居そうな気もします。しかし、そんなにすぐにバッテリーが切れてしまうのは、少々問題です。

AB型脳は訓練しないと活性しない!?

ここで、AB型の可能性として、ある人物について紹介しようと思います。それは、将棋の羽生義治さんです。
「対局中の羽生さんの脳はどんな活動をしているか?」ということで、脳科学者やTV局などが、これまでもいろいろと実験的なことを行ったようです。それによると、羽生さんの場合、全体としては右脳の活動が活発だったようです。しかし最終的には、右脳→左脳→両方全部という活性の仕方だったということです。

将棋ほど脳をフル活動するものはない、と言われていますが、彼は小学校1年生の頃から将棋を始めて、以来、将棋三昧の人生を送っています。それだけでも十分、彼の脳は人の何倍も活性しているに違いないのですが、羽生さんは更にそれを極めるために、日々さまざまな努力をしているということも、聞いたことがあります。
羽生さんの対局中の脳が右脳活性型になるのは、プロ棋士にその傾向があるというだけでなく、羽生さんが右脳の直感を信じていて、常にそれを鍛えているからというのがありそうです。

また羽生さんは、右脳が活性していただけでなく、脳波もまた、α波の瞑想状態が多かったそうです。そして彼は、頭の中に将棋盤を浮かべると、駒が自然と動き出すのだといいます。これは脳内運動というもので、そういうときには右脳の後方にある運動野が活発に動きます。

将棋には、その場面ごとに1000通りもの手があるそうで、羽生さんは、それを時間が許せば全て読めるといいます。これについては左脳の働きと思われますが、そしてその中で、「どの手を指すか」という段になったとき、羽生さんは直感に働きかけるらしいのです。これは"ひらめき"と言えるのかもしれません。

A型の脳の記事で触れましたが、ひらめきや直感というのは、左脳から右脳に切り替わるその瞬間に起こりやすいのです。それはどういう瞬間かというと、どちらも動いていない「空」の状態の時です。そのときの脳波は、α波であるはずです。プロ棋士の羽生さんは、それを意識して、常にその状態を引き起こそうとしているのではないか、というのを、羽生さんの記事などを読みながら私は推測しています。

つまり、天才棋士AB型羽生善治の脳の使い方は、「訓練」の賜物ではないかということです。そもそも棋士であるということが、常に頭の訓練をしていることになるのですが、しかも彼は、直感を引き出すための意識的な努力も行っていると想像します。もちろん、それがどんな訓練方法かは、明かさないかもしれませんが。



​​そんな脳の達人とも言える羽生善治さんですが、そういう彼もやはりAB型。対局中、時々ブレーカーを落として眠るようです。

AB型の特質は、あらかじめ道具が揃っているというところです。A型道具もB型道具も持っています。要はその道具を使いこなせるかどうかです。上手く使えなければ、宝の持ち腐れになりそうです。

「センスはいいんだけどなあ」、「いいところまで行くんだけどな」、という物足りなさは、AB型に対してよく聞く評価です。中には全く不器用そうなAB型もいます。道具があるのに使い方を知らないからです。ところが、道具の使い方を上手く訓練していくことで、それは完成度が高いだけでなく、かなり洗練された出来栄えになっていくようです。

元米国大統領のオバマ氏はAB型だと聞いていますが、彼は学生時代の当初、スピーチがまるで下手くそだったそうです。ところが彼は、訓練したのです。それであの、誰も真似できない美しいスピーチが完成したとのことです。

元女子サッカーのAB型、澤穂希さんも、在米時代に米国人のスピードとパワーに対抗するには技術を磨くしかないと悟り、自分の道を見つけたといいます。それであの、ミッドフィルダーの器用さと的確な判断力を身に着け、見事なキャリアを築きました。澤さんは、AB型の特性である分析脳と反射神経をフルに活躍させたのです。

結局、何事も「訓練」ということになり、それは他のどのタイプにとっても同じではあります。ただしAB型の特権は、「無いものを補う」のではなく、「有るものを使いこなす」と言えそうです。

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【B型脳の考察】B型はワクワクと共に進化する!?



B型は右脳マインドで生きている?

■関連リンク:脳活動と血液型の関係


​​B型脳活動の、特異な現象をいうなら、それは現代人が左脳優位の合理社会に突き進む中で、彼らが何とか、右脳活動を保っているというと点だと思います。何とかと書いたのは、本来右脳優位のB型にしても、やはりいまの人間社会で生きている以上、左脳の活性化をどうしても強いられていると想像できるからです。

脳機能と血液型の実験では、1分間おきに「対象画像→休憩→対象画像…」というように画面を眺めてもらうのですが、これは「1分間」という短時間で測定することが重要になります。それ以上長くなれば、人間は左側も右側もいろいろに使い始めて、最終的にほとんどの成人は、血液型に関わらず左脳側が優位になるからです。ですからこの実験では、リラックス状態から最初の1分でどう動くか?というのがポイントになるのです。

被験者の具体的な傾向を23あげると、同じB型でも、中には左脳も結構活発な方がおりました。しかし後から職業などを聞いてみると納得できることがほとんどで、私が記憶しているケースでは、一人はIT関係の仕事をしている40代の男性で、もう一人は20代の大学院試験真っ最中の女性でした。

前者の場合は40代という年齢的な面(経験を積むごとに社会環境に合わせながら脳活動がパターン化する傾向にある)と、職業によるものだと思われます。後者の場合は、たまたま試験最中という状況下だったのもありそうだし、院生を志すくらいですから、論理性のようなものを訓練しているだろうとも思われます。それでも、こういうケースの2人においても、総合的に数値を平均化すれば、やはり右脳側の方が多めになっているのです。

あるいは、これぞ右脳型といえるようなB型もおりました。実験当初、私ども研究所スタッフのB型男性が被験者として参加しましたが、この男性は目を見張るような右脳優位性が見られたのです。実験中はPC上の動画でその活性の様子を見ることができますが、彼の右側の脳は、その一面が真っ赤に広がったかと思うと、すぅーっと消え入るように赤みが薄くなり、それがまるで呼吸のようなリズムで繰り返されています。

灰田先生とその助手や私は、画面に食い入るようにその様子を見ていました。
「おお、これはまさしく右脳型だ!」
助手のK氏は、驚きとも感動ともいえるような声をあげました。

このB型男性について少し触れておきます。
彼の家は商店を営んでいて、2人兄弟の末っ子です。
彼がいうには、母親が女の子が欲しかった上に、末っ子への甘やかしも加わって、まるで女の子を育てるように優しい可愛がり方をした…からだそうで、彼は何となく、どこか中性的な雰囲気を持っている男性でした。とにかく彼は、箱入り息子なわけで、社会の色にあまり染まっていないところが、多分にあったように思います。

さてここで、私たちが人間の脳活動をもっと進化させようとするには、何がベストかということに立ち戻りたいと思います。するとそれは、単に「右脳型が良い」というわけでもなさそうです。これまでも書いてきたように、2つの機能の統合…つまり、右脳と左脳の強みと弱みを含めた性質と、その役割をよく理解し、バランスよく機能させようというものです。更には、それを自分で(ある程度)コントロールできるようになればなお良い、ということになります。

また、この「バランス」というのも、何も11である必要はないかもしれません。その人の個性や職業や才能は、それぞれ様々なわけですから、その人固有のバランスというのがあるに違いないのです。ただし、その前段階としては、左脳にあまりに偏りすぎた現代人の脳においては、右脳の性質や大切さを見直す必要があるとも思うところがあります。

1)そこでジル・ボルト・テイラー博士が挙げた右脳マインドをもう一度振り返ってみることにします。
  • ”今ここ”の瞬間しか気にしていなくて楽天的。
  • 情報をイメージのコラージュで受け取る。
  • ありのままの物事を受け取り事実として観察する(あの人よりこの人は背が高い、昨日より今日は涼しいなど)けれど、(良い悪いなどの)判断はしない。
  • 境界についての知覚が無く、全ては一体化している。(私は全ての一部~宇宙と溶け合っている感じ。)
  • 言葉のないコミュニケーションに敏感で、感情を読み取り感情移入しやすい。
  • 直感的。
  • 時間を見失いやすい。
  • 古い情報を保存しないので、入る情報は常に新たな発見として受け取る。
  • 規制や枠組はなく、自発的で自由。
  • 触って体験して学習する。(細胞が直感的に受け取るという感じらしい。)
2)合わせて、能見正比古が挙げたB型の気質特性とその長短表の一部を紹介します。SML


上記の(1)と(2)の11つをここでは説明しませんが、これら2つの事柄のそれぞれが、実によくリンクしているのが見て取れるのではないかと思います。これを見たとき、B型というのは「何とまあ、右脳マインドを素直に生きている人たちなの?」と、改めて驚きました。また同時に、能見正比古の観察力の鋭さにも驚きです。

能見は左右脳について、まだ明らかでない当時から、その性質をB型性に置き換える形で、かなり正確に読み取っていたことがわかります。これは能見正比古独自の才覚であるのですが、能見正比古自身が、"あるがままを受信するB"でなければ、決して出来なかったのではないだろうか、とも思えるのです。

時々、このようにいう方がいます。
「能見正比古の分析というはB型の目からみた分析ですね?すると他の血液型から見れば、また違った分析もあるのではないですか?」
つまり、B型的な視点で見た偏りが生じているのではないか、ということなのですが、確かに、あくまでも能見正比古というひとりの観察者の視点でもありますし、そうした歪みは多少なりとも生じてくるに違いありません

しかし、では他の血液型(能見正比古がB型以外だった場合を考えても…)だったとしたら、果たしてどこまで事象を"あるがまま"に観察できるだろうか?とも思います。もちろん、客観的事実ではなく、詩情的、哲学的な読み取り方を求めるなら、話しは違ってくるのですが。

つまりここで言いたいことは、事象を出来るだけ客観的に観察しようとするとき、右脳マインドを働かせやすいB型は、より特性が高いだろうということです。

右脳をどこまでコントロールするか!

さて、脳をバランスよく活性させるという視点で見るなら、右脳の自由奔放さを制御する左脳に、いったいどれくらい介入させたらよいのか?というのがひとつにあると思います。その目安としては、能見正比古の挙げた気質表の「それが短所と見られるとき」という事柄にありそうな気がしています。

ただし、この長所短所というのは、現在の社会性の一般的な基準に照らして検証しているものです。すると、今の社会に今後修正が加えられていくとするなら、この長短表の中身も少々変わる可能性があります。今のところの、とりあえずの目安です。

どうやればいいのか、という具体的な方法については、各々のB型が、自分をよく見つめて工夫するのが良いわけですが、日本のスーパースターでもあり、B型代表選手でもある、イチロウ選手の例をあげておきたいと思います。

彼の公開されているエピソードは多くの人々に既に知られていますが、イチロー選手は、自分の調子を整えるのに毎日ルーティンワークを取り入れていたそうです。朝起きてから行うエクササイズや、食べ物に至るまで、かなり詳細な形と順序を決めていて、毎日それを繰り返すということです。これはまさに、左脳的な行動です。

B型は案外、気分の揺れが激しいというのがあります。上の表でいうなら「感情の振幅激しい」というところがそうですが、気分や感情が気ままに上下してしまう傾向にあるため、それが大事なプレーにも少なからず影響してしまうという悩みが、イチロー選手にもあったのかもしれません。しかも彼の目指しているのは、4割以上をコンスタントに打ち続けることです。イチローにとって、「今日はなんか調子悪いな」は、許されないのです。そこでルーティンワークを取り入れてみたら、それが功を奏したということなのでしょう。

ルーティンワークというのは、A型の人にとっては普通のことです。毎日の日常でなるべく面倒なことを考えたくないという理由で、朝の支度や仕事の片付け方など、効率の良い決まった動作と流れを随所に組み込んでいるA型は多いはずです。(※そのためA型の場合はB型とは逆に、「いつもと違ったやり方を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?」というアドバイスをすることになります。)B型の場合、そうした左脳的作業を意識的に取り入れていくことで、バランスが取れる可能性が高いのです。

それにしても、つくづく思うことがあります。社会はどうして、このB型的能力を、長い間押し込めてきたのだろうかと。「個性豊かに!」「自由にのびのび!」「創造的に!」などという文言は、教育者も口ではよく言うことだし、読んだことはありませんが、日本文科省の教育方針などにも、似たような事柄はおそらくあるだろうと予測できるのです。ところが、それが実現されているのを見たことは、ほとんどありません。

すると結局、日本社会でB型らしさを発揮して活躍する方たちというのは、どうやらスポーツの世界に多くなるようです。スポーツ界というのは、最終的には実力の世界なのでしょう。そこまでの道のりに多少の障害が生じても、結果さえ出せれば認められていく世界です。たとえ限られた世界でも、B型性が花開くのは、それだけでも素晴らしいことではありあますが、もっともっと、他の分野でも活躍できそうなB型たちが、日本社会にはウヨウヨと、眠っているような気がするのです。

ただし、これら社会におけるB型能力の不活性化には、B型本人たちにも責任がありそうで、そもそもB型たちというのは、気質表の短所の欄にもあるように、「野心」という観念が、良くも悪くも薄い傾向にあるのです。
「そんな事、考えるだけで面倒くさそう」という感じなのです。

また、もうひとつB型に顕著な特徴をあげれば、B型は何をするにおいても、それに興味を持つか持たないかで、その取り組み方に天と地ほどの差が出てしまうということです。ところがここにも難関があるのは、そのB型が、いつ何に興味を持つのかは誰にも、本人さえも分からないということなのです。

あるいは、B型の若い人たちから時折聞くのは、「興味のあることが見つけられないのです」という、諦めなのか、あるいは白けにも似た発言です。そこで私は、そんなB型たちを奮起(?)させるために、思いついたことがあります。簡単に結論を言うと、それは「ワクワクを追いかけろ!」ということです。

"ワクワク"というのはだいぶ抽象的な言葉ですが、理論的に説明するより、感覚的な「気分」に訴えかける方が、B型の人の耳に届くのではないか、と考えての提案です。何かエキサイティングなこと、気分が高揚するようなことを追いかけることが、結局はB型の興味を喚起させることに繋がるのではないでしょうか。

ただし大事なことは、そのワクワク感を維持し続けることです。ワクワクを維持し続けることで、たとえば最初は大したこともなかった興味が、次から次へと連鎖反応を起こし、大きなことをやり遂げたりすることも多いのです。(すぐに飽きてしまえば、大きなことに進化する前に終わってしまいます)

そういうわけで、B型へのメッセージはコレになるのです。

B型はワクワクを追いかけろ!」

こうした気分の高揚する感覚を持ちつづけるのは、右脳を刺激するのにも有効なので、他の血液型にもおすすめできるのですが、B型は特に、その感覚を大事にするのが良いと思うのです。そしてB型の場合、その右脳のワクワクに、左脳のコントロールを少々、意識的に取り入れることも大切です。


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【A型脳の考察】A型こそが右脳開発の達人かもしれない!?

脳内整理が得意なA型

■関連リンク:脳活動と血液型の関係

A型の脳が左脳優位ということが、脳機能の実験でも示唆されました。左脳が得意な仕事というのは、右脳が受け取ったものを言語化したり、分類して整理したり、それを理論化したりするようなことです。

A型の人の脳の中を覗くことはできませんが、A型の人をみていると、整理整頓が得意な人が多いと思うことがよくあります。もちろんそうではない人もおりますし、最近はむしろ苦手なA型が増えているとも聞くので、異論のある方もいるかもしれませんが、少なくも今のように生活空間に物が溢れる以前までは、総合的に観察した場合、やはりA型の多くは整理整頓が得意だと考えられるのです。

この整理整頓というのは、これはここ、あれはこのカテゴリー、これはあそこにと、適切に分類しなければなりません。ところが、雑多なものがいろいろあると、「さてこれは、どのカテゴリーに入れようか?」と曖昧なモノも次々出てくるわけです。そういうものも、スパッと、思い切ってどこかの引き出しに入れなければならないのですが、A型の人は、それが出来るのです。ケジメをつけるのが上手なのです。逆につけないとスッキリしないのです。

脳内整理も、これとよく似たようなとろこがあると考えています。ですからA型のそうした傾向を見ていると、左脳が優位なのはしごく納得できるわけです。(その反対にいるB型の人などは、こうした面が不得手のようです。何につけ、どうもケジメをつけられないというのが、良くも悪くもB型の大きな特徴傾向でもあるのです。)

友人同士の集まりなど、そのグループにA型が1人もいないと、「どうする?」「どこへ行く?」といい合っている間に、時間はどんどん過ぎていく…という感じで、しかも誰も仕切ろうとしないので、皆でフラフラしてしまうことなどがままあるのですが、そこにA型が1人でもいると、皆の方向が決まるのが不思議と早くなります。だからチームで動くときは、A型の役割というのは非常に大きく、周りも自然とその能力を頼りにしていくようになります。

現代社会というのは組織化がどんどん進んだ社会ですが、それに合わせて学校で学ぶ内容というのも、試験システムというのも、仕事の仕方というのも、とにかく全てにおいて、論理性とか合理性とか、そういうもので埋め尽くされています。

これらは要するに、左脳活動が主となるわけですが、そうであるとすれば、A型たちの左脳活動というのは、ずっと全開状態になっているのではなかろうか?と、私は想像するのです。すると、その疲労や負担は、かなり大きくなっているのかもしれない、とも思えてきます。

A型の場合、他の血液型のように、「面倒くさいから、適当に!」というようには、なかなかできない性質があるので、彼らは社会に合わせて、左脳を酷使せざるを得ないのかもしれません。A型への同情は一旦さておき、そういう現代社会のシステムの中で、私はA型脳についての、ちょっとした発見をしました。

右脳開発者にA型が多いのはなぜ?

A型の脳について考えてみるのに、私の体験談をご紹介しようと思います。

若い頃、私は会社を経営していたことがあり、その関係でいくつかのセミナーに参加する機会がありました。これは、一般的に行われているような企業セミナーではなく、起業家向けのプレミアワークショップのようなもので、最近まで流行っていた、"成功哲学"や、"潜在意識開発"のようなものです。特別な目的がない限り、こうしたセミナーに参加する機会はないと思うので、「いったい(そんな高い料金払って)何をやるのか?」と思われる方も多いかもしれません。

しかしやることは難しいことではないのです。知識も要りませんし、難解なテストなどもありません。むしろ逆に、決して頭を使ってはいけないのが、この類のセミナーの特徴です。どちらかというと体力の方を使います。そのほとんどは、「潜在意識に働きかける」というのがテーマになっていますので、ある見方からすれば「洗脳」と言えるような面もあるかもしれません。

ところが、こういうセミナーには、「成功したい」、「会社の利益を上げたい」などの、顕在意識全開の人たちが集まっているので、多くは最初に「ガツン!」と、プライドを叩きのめすことから始まります。穏やかなやり方もありますが、いきなりアッパーパンチを食らわす手法が取られることが多いようです。その方が効果があるからで、その意図は、「顕在意識を機能不全にして、潜在意識に働きかける」ためなのです。そして更に、参加者が面食らっているところへ、考える隙も与えず、今度は次から次へと課題を与え、一見意味のなさそうなゲームなどを行わせたりします。

たとえば、参加者を次のような状態に追い込みます。
  • 眠らせない!(睡眠時間約2時間)
  • 大声を出させる!(声が枯れるまで)
  • 泣かせる!(イジメるのではなく感動させる)
これらはいずれも、顕在意識を機能不全にするのです。ここで気付いたのですが、これらはA型の人に最も効果がありそうなのです。あるA型の男性などは、一泊二日のセミナーに参加する前と後では、すっかり人が変わってしまったようでした。彼は最初、小声でうつむきながら喋っているような大人しい人だったのですが、終わるころには舞台に堂々と立ち、大きく身振り手振りをし、吉本喜劇さながらの大爆笑プレゼンをやってのけました。

また、気功のワークショップに参加したこともあるのですが、そこでもやはり、潜在意識の開発を行います。そして最も素直に効果があったように見えたのは、やはりA型の男性でした。

一応付け加えておくと、こうした意識変革は数日もすると元に戻ってしまいます。もちろん記憶には残りますので、「自分もやれば出来るんだ」という、自信にはなっていくかもしれません。

その頃私は、脳と血液型を直接的につなげて考えてはいなかったので、「何かありそうだ」と思うぐらいのことでしたが、その後更に、「右脳開発」や「速読法」などについても知る機会がありました。すると、その開発者というのに、なぜかA型が多いのです。

七田教育という右脳開発の幼児教育を確立されたことで功績のある七田眞さんという方もA型でしたし、速読法を開発している方に会ったときも、やはりA型男性でした。とにかくこうした研究者に、やたらA型が目に付くのです。

後に、脳の実験を行ったところ、A型は左脳優位ということが分かりました。すると、「左脳優位のA型が、潜在意識ワークで力を発揮しやすいというのはどういうことだろ?」という疑問が湧きます。潜在意識といえば、どちらかというと右脳側が受け持っていることなのです。そして、右脳開発にA型が積極的なのもまた、興味深いことです。

左脳が仕事を放棄する時

実は左脳には、ある特徴があります。左脳は、疲れすぎるとパタリと働くのをやめてしまうのです。あるいは左脳は、あまりにも矛盾を見せられたときにも仕事を放棄します。理屈に合わない現象を何度も見ると、「バカバカしい!付き合っていられない!」という感じになるのでしょうか。とにかく考えることをやめてしまうらしいのです。
するとその時、右脳が「待ってました!」とばかりに活性するのだというのです。そしてこういう瞬間には、閃きが起こったり、直感が流れ込んできたりするともいいます。そうだとすれば、こんなふうに考えることはできないでしょうか。

普段、左脳を優先的に使っているA型は、左脳使いの達人ということにもなります。そして、だからこそ、A型は左脳を疲れ果てるまで使うことができるのです。他の血液型だと、そうはいかないかもしれないのです。途中まで左脳で一生懸命考えてはみるけれど、「ああ、もう面倒くさい!」となってしまう気がするのです。たとえばAB型の私などは、左脳が疲れ果てるよりも前に、まず間違いなく、眠くなってしまうでしょう。

能見正比古が「火事場の馬鹿力はA型に多い」、「開き直った時のA型は非常に冷静大胆で強い」、ということを本にもよく書いていましたが、これもまた、左脳の働きを止めて、右脳的に行動したときのA型なのだ、と考えられます。

A型は、そのやり方を習得したなら、左脳をコントロールすることが可能になるのではないでしょうか。もしもA型が、左脳を自在に、自分の意志で働かせたり休ませたりすることが出来るようになったら、右脳の力も存分に引き出すことができるかもしれません。

右脳はそもそも、素直にあるがままを見て、素直に感じ、素直に受け取る、ということが本来の能力なのですが、私たちの現代的な日常生活では、ほとんどは左脳に邪魔をされてしまいがちです。左脳をシャットアウトしたとき、やっと右脳は(自動的に)力を取り戻す、ということなのです。

人間の脳は、現在1015%、多くても20%ぐらいしか使われていないとも言われているのですが、人間がもう少し脳の使い方を理解して、それに意識的に取り組めば、もっと使えるようになるはずだと、私は考えています。

また最終的には、右脳と左脳を統合させた、全脳型になることが理想ではないかとも思います。我々の行った実験結果から、たとえば、「O型とAB型などは両方の脳を使う」とは言えても、だからといって上手く使いこなしているO型やAB型は少ないように思います。

脳の統合化を果たすためには、まずは、現代人の偏りすぎた左脳をコントロールすることが、大きなポイントになるような気がしています。それにいち早く取り組めるは、左脳の使い方を心得ている、A型なのかもしれません。


【O型脳の考察】映像記憶ならO型にかなうものはいない!?


O型の目はカメラなの?


■関連リンク:脳活動と血液型の関係

以前、TV の特集番組に協力した際、次のようなテストが行われました。

・ごく一般的な家庭のリビング(テレビ、テーブル、本棚など)をスタジオにセッティングし、各タイプの被験者(タレント)にしばらくそれを眺めてもらいます。
・後でテストすることを被験者には伝えません。(被験者 の皆さんは、「なぜそんな事するのだろう?」という不思議な様子で、それでも言われたとおり、漠然と眺めていました。)
・そして数日後、部屋にあった物をどれくらい覚えているかテストしました。
・結果は、7問中、6 問正解したのが O型男性。彼が1位でした。(2位が AB型で 4問正解、A型とB型は 1~2 問正解となりました。)

O型が映像記憶(写真記憶)に優れるというのは、能見正比古の報告でも頻繁に言われてきたことです。このテストでは、被験者にリビングのセットを見せる目的は伝えませんでした。ほんの数分間、目的もなく眺めていた場面であり、しかも回答したのは数日後です。ところがO型の人は実によく記憶していました。おそらく”写真のように記憶していた”と考えて良いのではないでしょうか。(残念ながら本人にヒアリングはできませんでした。)

以前、元サッカー選手の中田英寿氏について掲載されていた記事を読んだことがありますが、彼は、視野が非常に広いらしく、視界を180度、完全な映像として捉えることが出来るのだそうです。(それであの動きなのか!と納得しますが)

以下は通常の人の視野範囲を示してある図ですが、左右35°ぐらいまでが色識別ができる範囲となります。中田さんの場合、人の視野限界ライン左右100°のあたりまで、色も形も見えてしまうということのようです。

(画像はhttp//daikai.netdrive0501.htmlを参考にさせていただきました。)

類似の話しは、O型の知人友人の数々からも聞いているので、O型は視野範囲が広く、同時に写真記憶にも優れる人が多いというのは、それが全てのO型ではないにしても、特性として挙げられると言って良いかもしれません。

写真記憶というと、右脳の働きだろうか?と一瞬思ったのですが、右脳優位であるB型たちへのこれまでの取材では、彼らはそれについて得意だという認識は少ないようでした。このTVの実験でも B 型の結果は良くありません。

そこで写真記憶について調べてみましたが、これといったデータは今のところ見当たりません。わずかにあった情報によると、写真記憶というのは「古い脳」が関わっているようです。その為、人の場合も幼児期には、よく発揮される能力のようです。

私の予測では、古い脳と、新しい脳(大脳新皮質)の右脳側が連動することで上手く成立するのではないかと考えています。 また、O型遺伝子は余分な糖鎖を持たない土台遺伝子です。そのせいで、必要に応じて古い脳の力を発揮できるのかもしれません。幼児期もまた、新皮質が未完成なため、古い脳の発揮される場面が多いと考えられるのです。

O型は右と左を本能的に使い分ける? 

また、我々の行った左右脳実験の結果では、O型は、左右に関する有意性は見られず、しいていえばやや右脳に傾くのですが、むしろ両脳タイプといえそうでした。 そして興味深いのは、O型の場合、右と左を同時ではなく、片方ずつ使う傾向があるらしいことが、活性状態(血流状態)を見る画像観測において確認できたことです。(あるいは、片方ずつしか使えないのかもしれません。)

更に、次の実験結果を加味すると、O型は、左右脳を使い分けているのかもしれないということも示唆されました。これは灰田宗孝博士が行ってくれた別の実験です。

各タイプの男性に、初対面の女性と会話をしてもらい、男性の脳の活性状態を観察したのです。 するとO型男性は、相手によって活性場所を変えたのです。具体的には、A型の女性に対しては左脳を活性させました。そしてB型女性に対しては、右脳を活性させたのです。 O型の脳が、血液型の特性について知っているかのような的確な判断で会話を行うという、実にユニークな現象を見ることができました。もちろん、女性の血液型は男性に知らせていません。

O型脳のエクササイズ

O型が脳機能をより活性させたいとするなら、写真記憶、映像記憶という素晴らしい特性を生かし、より向上させることは良いことかもしれません。具体的なエクササイズは工夫次第でいろいろありそうです。O型の人は試してみる価値があるのではないでしょうか。

またO型は、必要に応じて左右脳を使い分ける器用さを持っているようですが、時として、一方に極端に偏り過ぎてしまう傾向もあるようです。 あるO型プロゴルファーがこんなことを言っておりました。 「O型は考えすぎたらだめだね、身体が動かなくなっちゃう」
つまり、考えることで左脳に偏り過ぎ、感覚や感性で動かす右脳的な動きが鈍くなってしまうのだと思われます。

脳の活動バランスが偏ることに連動して、ホルモンの働きにも影響を及ぼしますが、それは自律神経のバランスを崩すことにもなっていきます。この辺りはO型の弱点になりますので、こちらも意識して注意する必要があるかもしれません。

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