2019-11-28

血液型的視点で韓国を語ってみる

私が想像する韓国の悲哀


日本と韓国の関係が悪化している最近の状況を眺めながら、少し前に韓国についての記事を投稿しましたので、この記事はその続きということになります。

あれから数カ月が過ぎましが、日韓は改善の様子が見えてきません。
それに、今となっては既に日韓の問題ではなく、韓国はいったいどこへ行っちゃうのだろう?と思えるほど、韓国は危機的状況に陥っているとのことです。

以前にも書いたように、過去に血液型人間学を啓蒙するにあたって、韓国の友人たちには並々ならぬ恩義を感じている私としては、やっぱり気になるところではあります。
そんなことで、最近は韓国に関する史実や情報を読みながら改めて考えているのですが、韓国…つまりこの場合、朝鮮半島と言った方が良いのでしょうが、朝鮮半島の歴史が、実に悲しいものであったということ、そして朝鮮の人々が、いかにそれに耐えながら、何とか生きてきたのだということを、理解した方がよいとも思っているのです。

「いやいや、ここまで反日攻撃されているのに、そんなのいらん!」と言いたい方々がたくさんいらっしゃるのは分かりますが、実際問題、隣接する国というだけではなく、日本には朝鮮半島の方々がたくさん住んでいらっしゃる。その中には日本にすっかり溶け込んで暮らしている2世、3世の方々も大勢いらっしゃるわけで、無視することも無かったことにすることも、もはやできないというのが現状でもあります。
ならば、相手のことを知る必要は、やはりあるだろうと考えます。
おことわりしておくことは、ここに書くことは、全て私個人の目線で感じたことで、主義主張を示すものではありません。

日韓の歴史の上で先に付け加えておきたいことがあります。
我々日本においては、弥生時代の文明が発達した時期には、朝鮮半島から知識や技術を持った人々がたくさん渡ってきた、というように伝えられていたところがありますが、これについては近年の多方面からの研究によって否定されつつあり、中国(当時は唐)との交流はあっても、朝鮮からの渡来はそれほど多くはなかったであろうとのこと。もちろん中華文化が朝鮮半島を経由して伝わってきたものは多くあったことでしょう。
この辺のことは、現在のところ朝鮮史の学者たちが容認しておらず、広く認識されるにはまだ時間が必要かもしれません。
いずれにしても日本と韓国について話すとき、民族的に似ているようでいて、国柄としてはかなり異なるということです。

とにかく、事実が解明されていない部分もまだ多くあり、およその外枠を見ることしかできないわけですが、朝鮮民族は、その地理的位置づけ、そして現中国の歴史の中で漢民族からモンゴル民族支配にとって代わった元王朝以降、モンゴル帝国の度重なる侵攻による荒廃や容赦ない制圧、ひいては2000年もの間、中国に従属せざるを得なかった中で、虐げられ、深く尊厳を傷つけられてしまった歴史に乗っているのかもしれないと思えることです。資料によれば、女子の4割を中国王朝へ献上し、氏族以外の人民は奴隷同然だったともあります。
そんな中で、朝鮮民族としての自主独立の道を進められたとは到底考えられません。その悲しみの歴史は、人々の中に深く潜在してしまったのではないでしょうか。
韓国は記憶から、長きにわたる悲惨な歴史を消去したいのでは?ところが一方で、中国に対する記憶は、今も昔も韓国にとって儒教の教えを戴いた「宗主国」であり続けるのかもしれません。それはそもそも、朝鮮半島の人々の祖が漢民族だとするなら自然なこととでもあるのでしょう。

韓国の失われた記憶?


日本では韓ドラが大流行しましたが、私の両親なども「日本のドラマより面白い」と毎日楽しみに観ていました。私も時々それに付き合わされてチラッと観たりしたわけですが、いつもだいたい似たようなストーリーが展開されます。面白いのは、主人公がしばしば"記憶喪失"になることです。通常の日常では、記憶喪失になることはそう滅多にあることではないのに、韓国ではそれが頻繁に起こるの?
「あ、また記憶喪失になっちゃった」なんて笑っていたのですが、深読みすると、もしかして、それというのは韓国史実に封印された負の感情を、現代社会においてドラマという形で再現しているのかも、とも思えてきました。
そしてはたと思い立ちました。日本に対する信じがたい妄想ストーリーが成立してしまうのも、実はこの"記憶喪失"によるものではないのかしら?

どのように客観的に見ても、当時、20万人もの女性が慰安婦として拉致され、日に100人もの相手をさせられ、あるいは男たちは強制連行され、賃金は一切支払われずに奴隷として働かされ、そして時には数千人、数万人が理由もなく虐殺されたなどということが、あろうはずがないのです。
しかもその数字の見積もりは毎回増えていき、ある時は30万にも40万にもなったりします。もはや実際の数などどうでもよく、その苦しみの感情がいかほどかを伝えたいだけのように感じられます。

しかし、韓国の歴史を鑑みれば、似たような残酷さを幾度も経験してきたというのも分かります。
もしかすると韓国民は、日韓併合時代の日本帝国に、それら全ての悲しみと憎しみの記憶を置き換えているのかもしれない。そんな気さえしてくるのです。
これを、人という一個人に置き換えたら、記憶喪失による一種の精神的な病ということにもなるのでしょう。
ただし、その潜在記憶を呼び覚ますきっかけを作ったのは、日本側にあったということも付け加えておきます。ある時、日本の不誠実な一部の人々やメディアが、偽りの情報を発信したことが起爆剤になったことは、既に知られているところです。
そして更に、こうした韓国民の潜在意識に巣くう悲哀の情念を利用して、富と権力を掌握しようとする組織が、裏で動いているということもまた、記しておかなければならないでしょう。

韓国の血液型分布が珍しいのはなぜ?


その国の国民性を見るときには、まずはその土地の風土や地政学的歴史を考える必要があります。また人種や民族による風習、宗教などもあることでしょう。
そうした環境要因が土台にあることを踏まえた上で、血液型がどのように影響しているかを考えることで、その国民性を更に深読みすることができるのです。
そしてこの場合、ある血液型に焦点をあてるというよりも、その分布による相互バランスが重要になってきます。つまり国民性とは集団意識からなるものであり、ひとつのタイプだけを取り上げてどうこうとは言いきれなということです。

韓国の血液型分布は、世界の中でとても珍しい分布になっております。

O型=27% A型=32% B型=30% AB型=11%

何が珍しいかというと、AB型はともかく、O型、A型、B型の3型が、これほど拮抗している国や地域はあまりないのです。(※データは1970年発表のもので調査地域による差異もあるため目安の数値と考えてください。)
すると、集団としてどういうことが起こりやすくなるかをあげてみます。

1)集団としての統合性が難しくなる?
通常、集団性を作る中心になるのはO型とA型ですが、O型というのはその集団の力関係によって流動的になります。A型が強ければO型はA型寄りになり、B型が強ければO型はB型寄りになるというものです。ところが韓国のようにA型とB型が拮抗している場合、O型はどっちつかずになる可能性があり、すると結局テンデンバラバラとなってしまいがちなのです。
2)争いごとが多くなる?
A型とB型が対照的な性質を持つため、それが同じ数だけいるとすれば行動の食い違いは生じやすくなります。どちらにも言い分があるため衝突はどうしても多くなりそうです。

例えば、マイペースな性質といわれるB型が非常に多いインドなどを見ると、O型 33%、A型 22%、B型 37%、AB 8% となっているのですが、O型が多数派のB型寄りになるせいで、B型色にO型の集団力が加わることになり、するとそれなりに、「O+B」による統合性が生じてくるのです。つまり、B型的な集団社会としての統合性です。
いうまでもなく、A型が多い場合の「A+O」集団のA型的統合性はより統一された集団意識を生みますが、これは日本や北欧諸国に見られる傾向といえます。

しかし、韓国の場合はそうした統合性が、やや難しそうに感じます。
過去の地政学的事情があったにせよ、民族や国家としてのアイデンティティー統一がなかなか果たせなかったのには、そんな血液型分布の影響もあったかもしれません。
そうだとすれば国家として民意を統一させるためには、何か別のよりどころが必要になります。そのため北朝鮮は独裁的共産体制を選び、韓国は日本という敵を置くことで民意を束ねる必要があったのかもしれません。

また世界中、O型率が最も多い国が8割を占めるというのに、O型が20%代というのも、これまた珍しい現象です。
O型が少ないということは、どういうことかと想像してみます。
まず、O型的な結束力が弱くなるという点があげられますが、それに加えて人間的大らかさのようなものも、発揮されにくくなる可能性があります。
アジア諸国の多くは、B型が多めにいることでどうしても集団としての協調性にやや欠ける面があるのですが、それでもO型が多く存在することで、O型がそれをカバーするような感じになり、またO型の大らかさでB型のプラス面がより多く表出するような気がします。これは私が、インドネシアで経験してきた実感です。

不思議なのは、なぜO型がそんなに少なくなってしまったのだろう?ということです。
現在の朝鮮半島のルーツをたどれば、中国大陸の漢民族やモンゴル民族の流民と言えそうなのですが、中国にしてもモンゴルにしても、B型は同じく多めでも、O型はそれよりもっと多くなっていて、ほとんどの地域が30~45%を占めているのです。
それなのに朝鮮半島では、O型がなぜか少なくなっています。
今のところ原因は分かりません。

何だか、韓国の気の毒な部分ばかりに焦点をあててしまっているかのようになってしまいました。
しかし日本人の多くの方々が、特にここ数十年、韓国文化に大いに親しみ、楽しんできたのも事実ですよね。
先日、面白い会話をしている韓国と日本の若者の動画を発見しました。
それは「韓国と日本のヤンキーの違いは何か?」というテーマです。
どうやらそこにはずい分違いがあるらしく、なんでも韓国のヤンキーたちは、おしゃれにカッコ良く決めたいというスタイルだけのことで、学校の勉強も真面目にするし、暴力的な行為なんかもほとんどしないのだそうです。
「え、じゃあ喧嘩はしないの?」
「いや、喧嘩はするよ。するけど韓国のヤンキーの喧嘩は悪口の言い合いだよ」
「え?」
(???…何それ?)
「だから、どっちがすごい悪口言うかで強さが決まるの」
(???)

え~そうなの?
つまり、どれだけ相手を撃沈させ、創造性がある(?)悪口を言うかで、喧嘩の強さが決まるのだそうです。
すると、それって…。韓国が日本にしかけているあの反日攻撃の口の悪さは、そういうことだったの!?
え?すると、負けないためには、どんどん悪口で言い返さなければならないってこと?
う~ん…、日本人にはちょっと無理そうです。

この、口の悪さ攻撃という点は、だいぶB型的な性質が感じられます。
A型とB型が数値では拮抗していても、表現的にはB型パワーの方がはるかに大きいですから、韓国の場合、表面的な印象ではB型色が強く表れるのです。
日本と韓国のやりとりは、まるでA型とB型のやりとりだと言っても過言ではないようです。AとB…それはもう食い違い始めたら留まることろが無いわけで、なかなか修正が難しいところがありますね。
しかし、上手くいっている時には、お互い、特にA型の方がB型を実に面白がって付き合うことが出来るのですが。
日本人がこれまで、韓国に度々訪れて行ったのも、「完璧なニセモノあるよ~」なんていう、あまりにバカバカしくてユニークな(B型的)客引きなんかが楽しくて楽しくて、仕方がなかったからなんですから。
また、同じ反日国といわれる中国よりも、韓国の報道をした方がTVやネットの視聴率はすこぶるいいのだそうで、その理由を視聴者に聞いてみると「いやね、中国の方は深刻な雰囲気になっちゃうけど、韓国はなんか面白いんだよね」ということだそうです。
たしかに、「え~うそ~、それやっちゃうんだ~」というような、呆れるのを通り越して笑っちゃうようなニュースを度々耳にしますよね。

そしてお互いこれから新たに進む


こうして血液型で眺めてみると、深刻な対立も少しは面白がって見ることができるわけです。大切なのは、お互いの性質を理解し容認することができるかどうか。すると気持ちの余裕が生まれて笑い話にも出来るというものです。

まあ今回を機に、日韓問題については我々日本人も考えなければならないことがあるのも確かなのです。
いくら戦後の日本では近代史教育がなされなかったとはいえ、多くの日本人のあまりの関心の薄さが、このような成り行きを増幅させてしまったというのも否めないのです。韓国の人々にその点で肩を持つところがあるとすれば、極端な反日教育を受けてきた韓国の人々は日本は何十万人も虐殺したと信じているわけですから、その日本人があまりにシラッとしているので何たることか!という面があるだろうと想像できるからです。
本当は、真正面から向き合い、違うものは違うんだと証拠を示して毅然と発言した方が良かったんですよね。

私自身は、韓国が(もちろん全部の韓国民ではありませんが)、日本を叩くに叩き、一部の団体が世界中に日本のブラックプロパガンダを行ってくれたおかげで、日本という国体について改めて考える機会を与えられ、目が覚めるきっかけにもなった気がします。
今となっては、むしろ「大切なことに気づかせてくれてありがとう」と、韓国の反日運動にお礼さえ言いたい気持ちになっています。

しかし、これからは違います。
日本も韓国も、それぞれの真実をしっかり見つめ直し、お互いの関わり方を正していかなければならない時が、ようやくやってきたのです。

戦後70年間、韓国では反日教育を受けた人々がほとんどです。今更彼らが事実を知るとなれば、その衝撃は実に大きく、分厚い壁を乗り越えねばならない試練となるかもしれません。
最近「反日種族主義」という本が韓国で出版され、数日前には日本語翻訳版も出ました。今後英語版も刊行される予定のようです。
私は、著者の学者たちの配信している動画レクチャーを全編観ていたので内容についても知っているのですが、韓国の人々にとってはとてもショッキングな内容です。
現在のところ、韓国でこの本は決してメディアに取り上げられることはなく、無視されているとのことですが、著者たちは酷い中傷や嫌がらせを受けているとも聞いています。
現韓国政府が、北側寄りの体制につき進もうとする中、この学者たちは、命を懸けて今の偽りの韓国社会を正そうとしているのです。
韓国でこの本は、10万部以上売れたと聞きますが、日本でも発売されたばかりというのに既にAmazonで売れ筋ランキング1位となっているようです。ようやく日本人の関心も高まっているのでしょう。

さてならば、日本はどうすれば良いのでしょう。
日本もまた、自分たち自身の手で、日本につい考えていく必要があるように思います。
日本人として日本に生まれたのには意味があり、またその役割もあるはず。
ひとりひとりが日本人として、自分の中心にしっかり立つことができるならば、周囲からどのような嵐が吹き荒れようが、揺らぐことなく進んでいけるように思うのです。
実は日本人もまた、韓国と似たように記憶喪失になってきたのです。しかし日本の場合は、何千年何万年にも渡って確かに存在していた日本の心を思い出せば良いだけです。そういう意味において日本は、韓国に比べ、はるかに恵まれているのは間違いないのです。


2019-11-15

インドネシア報告2019

サッカー・ナショナルチームで血液型レクチャー


今回のインドネシアの旅でサッカー・インターナショナルチームのコーチたちに血液型のお話をさせていただきました。
「なぜまた、そういう方々に?」といいますと、現地研究活動員のエヴァさんが、あるご縁でチームのコーチに出会い、血液型の話をしたところ、もっと話を聞いてみたいということになったのだそうです。

以前私が、誰かと雑談しているときにサッカーのポジションと血液型の関係について少しだけ話をしたことがあったのですが、エヴァさんはそれを聞き逃さなかったようです。その方がサッカーのコーチだと知ると、つかさず血液型の話をしたのだとか。いやはや~、相変わらず機動力抜群ですね。
そんな折、私が今回タイミングよくジャカルタへ行ったので、それに合わせて席を用意して下さったということのようです。

コーチのお名前はインドラ・シャフリ( Indra Sjafri)さん。現役時代のポジションはミッドフィルダーで引退後はインターナショナルチームの監督やコーチを歴任されてきたそうです。血液型はA型です。そして写真のように、トレーナーなど管理チームの皆さま十数名ほどがお集まりくださいました。

お集まりの方々の血液型はO型が半分ぐらいで、A型とB型が同じぐらい。AB型はいませんでした。各タイプの体質、気質、そしてチームワークについてお話しましたが、大へん熱心に聞いてくださいました。

チームワークの話をするときには、どうしても、「B型はどうもそれが苦手です」と言わざるを得ないわけです。すると、苦笑いしながらも、B型さんはやっぱり少々意気消沈していく様子…。ですから最後には必ず、「しかしB型は、周囲に左右されず、個々の能力をのびのび発揮することができるのです」と、フォローいたします。(事実、ホントのことですからね!)

まあすると、インドネシアの方は明るくてノリがイイですから、「イエ~イ!!」と、B型さんたちからの歓声・歓喜があがり、私もフォローの甲斐があったとホッとします。

インドネシア・サッカーチームは、まだワールドカップやアジアカップに出られる実力には至っていないようですが、東南アジア大会ではそれなりの成績をあげているようです。もしも今後、インドネシア・チームが強くなっていったとしたら、血液型の知識がちょっとは貢献しているのかもしれませんね~。
ぜひ頑張って欲しいと思います。





2019-11-02

【AB型脳の考察】AB型が天才脳を獲得するとき


AB型睡眠不足に弱いのは体質



■関連リンク:脳活動と血液型の関係

​​AB型が睡眠不足に弱いというのは長い間言い続けてきたことなので、能見親子の本を読んだことのある方はもちろん、そうでない方も聞いたことがあるかもしれません。これは勘違いするかもしれないので改めて説明しますと、"睡眠時間"というのは個々によってそれぞれ、必要な時間というのがあるようです。同じAB型でも4時間でOKという人も居るし、8時間寝ないとダメという人も居るわけです。つまり、自分に必要な睡眠時間が足りていない場合などに、AB型は睡眠に対するある種の弱さが顕著に現れるのです。

たとえば、能見正比古の体験したエピソードでは、会食の最中に相手のAB型の男性が突然居眠りを始めてしまいます。しかもナポリタンスパゲティを食べながら大きくコックリしたものだから、顔がお皿につっこみ、ケチャップだらけになってしまったとか。
あるいは、それは能見俊賢のとき、TV局が撮影にやってきました。カメラマンがAB型で、彼はカメラをまわしながらコックリコックリやってしまったのです。当然ながらディレクターは激怒したのですが、それを能見俊賢が「気にしないで。睡眠不足に弱いAB型にはよくあることだから、あまり怒らないようにね」と、なだめたのでした。

それからAB型が睡眠不足に弱いということを裏付けるのに、最も多かった証言としては、「うちの妻はSEXの最中に眠ってしまう」という男性陣の告白でした。これについて、女性側のAB型男性に対する居眠りについての告白は未調査ですが、私の友人からはそれらしき傾向をやはり確認しています。あるいは、過去に保険会社や警察署で行った交通事故調査でも、AB型に特に目立ったのは居眠り運転による事故でした。

このように、AB型の睡眠に対する弱さというのを確認する事実は、数え上げればきりがないほどあるのです。これまであらゆる血液型調査を行っていますが、体質と血液型の関係性を示すのに、これほど明らかな現象は他にないくらいです。

さて、これはつまりどういう事かと考えたとき、AB型の場合、その脳の使い方のせいだろうというのは以前から予測していました。A型とB型の両方を持っているAB型は、常に脳内会話をしており、その休みなき活動のせいで、他のタイプに比べて脳が疲れやすいのかもしれない、と考えられるのです。そして、脳活動の実験において、その予測をある程度証明することができたのでした。

AB型の場合、数値上では左脳がやや多く活性していました。ただし観察でその様子を見ていると、両方の脳を、しかも同時に使っているのが確認できました。他のタイプはだいたい右側か左側のどこか一部が赤くなるのですが、AB型の場合、そういう強い活性はあまり見られず、全体がぽわ~んとピンク色に染まる感じです。中には「起きてるの?」と思うほど、活性していないように見える人も居ました。(本当にに居眠りしてしまったAB型被験者もいたのですが)

AB型の、ある意味弱点ともいえるこの現象は、左脳タイプのA型と右脳タイプのB型の、両方を持つが故の、それは物理的に当然といえば当然の、宿命といえる体質かもしれません。目覚めている時のAB型脳が、右も左も、無意識のうちに両方が使われ続けてしまうとしたら、脳を休ませようとするには眠るしかない、ということでしょうか。

そして一般的なAB型のそれを見ていると、自分ではあまりコントロールできないらしく、相手や所かまわず、むしろ周囲から見たら、「え?この状況で眠っちゃうの?」というような時に限って、その時はやってくるようです。それはまるで「ブレーカーが落ちた」か「ヒートしてしまった」かのようでもあります。

脳機能についてこれまで書いてくる中で、脳の進化を図るためには、最終的に誰もが両脳使いになりたいわけですが、そういう意味では、AB型がその達成に最も近い位置に居そうな気もします。しかし、そんなにすぐにバッテリーが切れてしまうのは、少々問題です。

AB型脳は訓練しないと活性しない!?

ここで、AB型の可能性として、ある人物について紹介しようと思います。それは、将棋の羽生義治さんです。
「対局中の羽生さんの脳はどんな活動をしているか?」ということで、脳科学者やTV局などが、これまでもいろいろと実験的なことを行ったようです。それによると、羽生さんの場合、全体としては右脳の活動が活発だったようです。しかし最終的には、右脳→左脳→両方全部という活性の仕方だったということです。

将棋ほど脳をフル活動するものはない、と言われていますが、彼は小学校1年生の頃から将棋を始めて、以来、将棋三昧の人生を送っています。それだけでも十分、彼の脳は人の何倍も活性しているに違いないのですが、羽生さんは更にそれを極めるために、日々さまざまな努力をしているということも、聞いたことがあります。
羽生さんの対局中の脳が右脳活性型になるのは、プロ棋士にその傾向があるというだけでなく、羽生さんが右脳の直感を信じていて、常にそれを鍛えているからというのがありそうです。

また羽生さんは、右脳が活性していただけでなく、脳波もまた、α波の瞑想状態が多かったそうです。そして彼は、頭の中に将棋盤を浮かべると、駒が自然と動き出すのだといいます。これは脳内運動というもので、そういうときには右脳の後方にある運動野が活発に動きます。

将棋には、その場面ごとに1000通りもの手があるそうで、羽生さんは、それを時間が許せば全て読めるといいます。これについては左脳の働きと思われますが、そしてその中で、「どの手を指すか」という段になったとき、羽生さんは直感に働きかけるらしいのです。これは"ひらめき"と言えるのかもしれません。

A型の脳の記事で触れましたが、ひらめきや直感というのは、左脳から右脳に切り替わるその瞬間に起こりやすいのです。それはどういう瞬間かというと、どちらも動いていない「空」の状態の時です。そのときの脳波は、α波であるはずです。プロ棋士の羽生さんは、それを意識して、常にその状態を引き起こそうとしているのではないか、というのを、羽生さんの記事などを読みながら私は推測しています。

つまり、天才棋士AB型羽生善治の脳の使い方は、「訓練」の賜物ではないかということです。そもそも棋士であるということが、常に頭の訓練をしていることになるのですが、しかも彼は、直感を引き出すための意識的な努力も行っていると想像します。もちろん、それがどんな訓練方法かは、明かさないかもしれませんが。



​​そんな脳の達人とも言える羽生善治さんですが、そういう彼もやはりAB型。対局中、時々ブレーカーを落として眠るようです。

AB型の特質は、あらかじめ道具が揃っているというところです。A型道具もB型道具も持っています。要はその道具を使いこなせるかどうかです。上手く使えなければ、宝の持ち腐れになりそうです。

「センスはいいんだけどなあ」、「いいところまで行くんだけどな」、という物足りなさは、AB型に対してよく聞く評価です。中には全く不器用そうなAB型もいます。道具があるのに使い方を知らないからです。ところが、道具の使い方を上手く訓練していくことで、それは完成度が高いだけでなく、かなり洗練された出来栄えになっていくようです。

元米国大統領のオバマ氏はAB型だと聞いていますが、彼は学生時代の当初、スピーチがまるで下手くそだったそうです。ところが彼は、訓練したのです。それであの、誰も真似できない美しいスピーチが完成したとのことです。

元女子サッカーのAB型、澤穂希さんも、在米時代に米国人のスピードとパワーに対抗するには技術を磨くしかないと悟り、自分の道を見つけたといいます。それであの、ミッドフィルダーの器用さと的確な判断力を身に着け、見事なキャリアを築きました。澤さんは、AB型の特性である分析脳と反射神経をフルに活躍させたのです。

結局、何事も「訓練」ということになり、それは他のどのタイプにとっても同じではあります。ただしAB型の特権は、「無いものを補う」のではなく、「有るものを使いこなす」と言えそうです。

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【B型脳の考察】B型はワクワクと共に進化する!?



B型は右脳マインドで生きている?

■関連リンク:脳活動と血液型の関係


​​B型脳活動の、特異な現象をいうなら、それは現代人が左脳優位の合理社会に突き進む中で、彼らが何とか、右脳活動を保っているというと点だと思います。何とかと書いたのは、本来右脳優位のB型にしても、やはりいまの人間社会で生きている以上、左脳の活性化をどうしても強いられていると想像できるからです。

脳機能と血液型の実験では、1分間おきに「対象画像→休憩→対象画像…」というように画面を眺めてもらうのですが、これは「1分間」という短時間で測定することが重要になります。それ以上長くなれば、人間は左側も右側もいろいろに使い始めて、最終的にほとんどの成人は、血液型に関わらず左脳側が優位になるからです。ですからこの実験では、リラックス状態から最初の1分でどう動くか?というのがポイントになるのです。

被験者の具体的な傾向を23あげると、同じB型でも、中には左脳も結構活発な方がおりました。しかし後から職業などを聞いてみると納得できることがほとんどで、私が記憶しているケースでは、一人はIT関係の仕事をしている40代の男性で、もう一人は20代の大学院試験真っ最中の女性でした。

前者の場合は40代という年齢的な面(経験を積むごとに社会環境に合わせながら脳活動がパターン化する傾向にある)と、職業によるものだと思われます。後者の場合は、たまたま試験最中という状況下だったのもありそうだし、院生を志すくらいですから、論理性のようなものを訓練しているだろうとも思われます。それでも、こういうケースの2人においても、総合的に数値を平均化すれば、やはり右脳側の方が多めになっているのです。

あるいは、これぞ右脳型といえるようなB型もおりました。実験当初、私ども研究所スタッフのB型男性が被験者として参加しましたが、この男性は目を見張るような右脳優位性が見られたのです。実験中はPC上の動画でその活性の様子を見ることができますが、彼の右側の脳は、その一面が真っ赤に広がったかと思うと、すぅーっと消え入るように赤みが薄くなり、それがまるで呼吸のようなリズムで繰り返されています。

灰田先生とその助手や私は、画面に食い入るようにその様子を見ていました。
「おお、これはまさしく右脳型だ!」
助手のK氏は、驚きとも感動ともいえるような声をあげました。

このB型男性について少し触れておきます。
彼の家は商店を営んでいて、2人兄弟の末っ子です。
彼がいうには、母親が女の子が欲しかった上に、末っ子への甘やかしも加わって、まるで女の子を育てるように優しい可愛がり方をした…からだそうで、彼は何となく、どこか中性的な雰囲気を持っている男性でした。とにかく彼は、箱入り息子なわけで、社会の色にあまり染まっていないところが、多分にあったように思います。

さてここで、私たちが人間の脳活動をもっと進化させようとするには、何がベストかということに立ち戻りたいと思います。するとそれは、単に「右脳型が良い」というわけでもなさそうです。これまでも書いてきたように、2つの機能の統合…つまり、右脳と左脳の強みと弱みを含めた性質と、その役割をよく理解し、バランスよく機能させようというものです。更には、それを自分で(ある程度)コントロールできるようになればなお良い、ということになります。

また、この「バランス」というのも、何も11である必要はないかもしれません。その人の個性や職業や才能は、それぞれ様々なわけですから、その人固有のバランスというのがあるに違いないのです。ただし、その前段階としては、左脳にあまりに偏りすぎた現代人の脳においては、右脳の性質や大切さを見直す必要があるとも思うところがあります。

1)そこでジル・ボルト・テイラー博士が挙げた右脳マインドをもう一度振り返ってみることにします。
  • ”今ここ”の瞬間しか気にしていなくて楽天的。
  • 情報をイメージのコラージュで受け取る。
  • ありのままの物事を受け取り事実として観察する(あの人よりこの人は背が高い、昨日より今日は涼しいなど)けれど、(良い悪いなどの)判断はしない。
  • 境界についての知覚が無く、全ては一体化している。(私は全ての一部~宇宙と溶け合っている感じ。)
  • 言葉のないコミュニケーションに敏感で、感情を読み取り感情移入しやすい。
  • 直感的。
  • 時間を見失いやすい。
  • 古い情報を保存しないので、入る情報は常に新たな発見として受け取る。
  • 規制や枠組はなく、自発的で自由。
  • 触って体験して学習する。(細胞が直感的に受け取るという感じらしい。)
2)合わせて、能見正比古が挙げたB型の気質特性とその長短表の一部を紹介します。SML


上記の(1)と(2)の11つをここでは説明しませんが、これら2つの事柄のそれぞれが、実によくリンクしているのが見て取れるのではないかと思います。これを見たとき、B型というのは「何とまあ、右脳マインドを素直に生きている人たちなの?」と、改めて驚きました。また同時に、能見正比古の観察力の鋭さにも驚きです。

能見は左右脳について、まだ明らかでない当時から、その性質をB型性に置き換える形で、かなり正確に読み取っていたことがわかります。これは能見正比古独自の才覚であるのですが、能見正比古自身が、"あるがままを受信するB"でなければ、決して出来なかったのではないだろうか、とも思えるのです。

時々、このようにいう方がいます。
「能見正比古の分析というはB型の目からみた分析ですね?すると他の血液型から見れば、また違った分析もあるのではないですか?」
つまり、B型的な視点で見た偏りが生じているのではないか、ということなのですが、確かに、あくまでも能見正比古というひとりの観察者の視点でもありますし、そうした歪みは多少なりとも生じてくるに違いありません

しかし、では他の血液型(能見正比古がB型以外だった場合を考えても…)だったとしたら、果たしてどこまで事象を"あるがまま"に観察できるだろうか?とも思います。もちろん、客観的事実ではなく、詩情的、哲学的な読み取り方を求めるなら、話しは違ってくるのですが。

つまりここで言いたいことは、事象を出来るだけ客観的に観察しようとするとき、右脳マインドを働かせやすいB型は、より特性が高いだろうということです。

右脳をどこまでコントロールするか!

さて、脳をバランスよく活性させるという視点で見るなら、右脳の自由奔放さを制御する左脳に、いったいどれくらい介入させたらよいのか?というのがひとつにあると思います。その目安としては、能見正比古の挙げた気質表の「それが短所と見られるとき」という事柄にありそうな気がしています。

ただし、この長所短所というのは、現在の社会性の一般的な基準に照らして検証しているものです。すると、今の社会に今後修正が加えられていくとするなら、この長短表の中身も少々変わる可能性があります。今のところの、とりあえずの目安です。

どうやればいいのか、という具体的な方法については、各々のB型が、自分をよく見つめて工夫するのが良いわけですが、日本のスーパースターでもあり、B型代表選手でもある、イチロウ選手の例をあげておきたいと思います。

彼の公開されているエピソードは多くの人々に既に知られていますが、イチロー選手は、自分の調子を整えるのに毎日ルーティンワークを取り入れていたそうです。朝起きてから行うエクササイズや、食べ物に至るまで、かなり詳細な形と順序を決めていて、毎日それを繰り返すということです。これはまさに、左脳的な行動です。

B型は案外、気分の揺れが激しいというのがあります。上の表でいうなら「感情の振幅激しい」というところがそうですが、気分や感情が気ままに上下してしまう傾向にあるため、それが大事なプレーにも少なからず影響してしまうという悩みが、イチロー選手にもあったのかもしれません。しかも彼の目指しているのは、4割以上をコンスタントに打ち続けることです。イチローにとって、「今日はなんか調子悪いな」は、許されないのです。そこでルーティンワークを取り入れてみたら、それが功を奏したということなのでしょう。

ルーティンワークというのは、A型の人にとっては普通のことです。毎日の日常でなるべく面倒なことを考えたくないという理由で、朝の支度や仕事の片付け方など、効率の良い決まった動作と流れを随所に組み込んでいるA型は多いはずです。(※そのためA型の場合はB型とは逆に、「いつもと違ったやり方を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?」というアドバイスをすることになります。)B型の場合、そうした左脳的作業を意識的に取り入れていくことで、バランスが取れる可能性が高いのです。

それにしても、つくづく思うことがあります。社会はどうして、このB型的能力を、長い間押し込めてきたのだろうかと。「個性豊かに!」「自由にのびのび!」「創造的に!」などという文言は、教育者も口ではよく言うことだし、読んだことはありませんが、日本文科省の教育方針などにも、似たような事柄はおそらくあるだろうと予測できるのです。ところが、それが実現されているのを見たことは、ほとんどありません。

すると結局、日本社会でB型らしさを発揮して活躍する方たちというのは、どうやらスポーツの世界に多くなるようです。スポーツ界というのは、最終的には実力の世界なのでしょう。そこまでの道のりに多少の障害が生じても、結果さえ出せれば認められていく世界です。たとえ限られた世界でも、B型性が花開くのは、それだけでも素晴らしいことではありあますが、もっともっと、他の分野でも活躍できそうなB型たちが、日本社会にはウヨウヨと、眠っているような気がするのです。

ただし、これら社会におけるB型能力の不活性化には、B型本人たちにも責任がありそうで、そもそもB型たちというのは、気質表の短所の欄にもあるように、「野心」という観念が、良くも悪くも薄い傾向にあるのです。
「そんな事、考えるだけで面倒くさそう」という感じなのです。

また、もうひとつB型に顕著な特徴をあげれば、B型は何をするにおいても、それに興味を持つか持たないかで、その取り組み方に天と地ほどの差が出てしまうということです。ところがここにも難関があるのは、そのB型が、いつ何に興味を持つのかは誰にも、本人さえも分からないということなのです。

あるいは、B型の若い人たちから時折聞くのは、「興味のあることが見つけられないのです」という、諦めなのか、あるいは白けにも似た発言です。そこで私は、そんなB型たちを奮起(?)させるために、思いついたことがあります。簡単に結論を言うと、それは「ワクワクを追いかけろ!」ということです。

"ワクワク"というのはだいぶ抽象的な言葉ですが、理論的に説明するより、感覚的な「気分」に訴えかける方が、B型の人の耳に届くのではないか、と考えての提案です。何かエキサイティングなこと、気分が高揚するようなことを追いかけることが、結局はB型の興味を喚起させることに繋がるのではないでしょうか。

ただし大事なことは、そのワクワク感を維持し続けることです。ワクワクを維持し続けることで、たとえば最初は大したこともなかった興味が、次から次へと連鎖反応を起こし、大きなことをやり遂げたりすることも多いのです。(すぐに飽きてしまえば、大きなことに進化する前に終わってしまいます)

そういうわけで、B型へのメッセージはコレになるのです。

B型はワクワクを追いかけろ!」

こうした気分の高揚する感覚を持ちつづけるのは、右脳を刺激するのにも有効なので、他の血液型にもおすすめできるのですが、B型は特に、その感覚を大事にするのが良いと思うのです。そしてB型の場合、その右脳のワクワクに、左脳のコントロールを少々、意識的に取り入れることも大切です。


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【A型脳の考察】A型こそが右脳開発の達人かもしれない!?

脳内整理が得意なA型

■関連リンク:脳活動と血液型の関係

A型の脳が左脳優位ということが、脳機能の実験でも示唆されました。左脳が得意な仕事というのは、右脳が受け取ったものを言語化したり、分類して整理したり、それを理論化したりするようなことです。

A型の人の脳の中を覗くことはできませんが、A型の人をみていると、整理整頓が得意な人が多いと思うことがよくあります。もちろんそうではない人もおりますし、最近はむしろ苦手なA型が増えているとも聞くので、異論のある方もいるかもしれませんが、少なくも今のように生活空間に物が溢れる以前までは、総合的に観察した場合、やはりA型の多くは整理整頓が得意だと考えられるのです。

この整理整頓というのは、これはここ、あれはこのカテゴリー、これはあそこにと、適切に分類しなければなりません。ところが、雑多なものがいろいろあると、「さてこれは、どのカテゴリーに入れようか?」と曖昧なモノも次々出てくるわけです。そういうものも、スパッと、思い切ってどこかの引き出しに入れなければならないのですが、A型の人は、それが出来るのです。ケジメをつけるのが上手なのです。逆につけないとスッキリしないのです。

脳内整理も、これとよく似たようなとろこがあると考えています。ですからA型のそうした傾向を見ていると、左脳が優位なのはしごく納得できるわけです。(その反対にいるB型の人などは、こうした面が不得手のようです。何につけ、どうもケジメをつけられないというのが、良くも悪くもB型の大きな特徴傾向でもあるのです。)

友人同士の集まりなど、そのグループにA型が1人もいないと、「どうする?」「どこへ行く?」といい合っている間に、時間はどんどん過ぎていく…という感じで、しかも誰も仕切ろうとしないので、皆でフラフラしてしまうことなどがままあるのですが、そこにA型が1人でもいると、皆の方向が決まるのが不思議と早くなります。だからチームで動くときは、A型の役割というのは非常に大きく、周りも自然とその能力を頼りにしていくようになります。

現代社会というのは組織化がどんどん進んだ社会ですが、それに合わせて学校で学ぶ内容というのも、試験システムというのも、仕事の仕方というのも、とにかく全てにおいて、論理性とか合理性とか、そういうもので埋め尽くされています。

これらは要するに、左脳活動が主となるわけですが、そうであるとすれば、A型たちの左脳活動というのは、ずっと全開状態になっているのではなかろうか?と、私は想像するのです。すると、その疲労や負担は、かなり大きくなっているのかもしれない、とも思えてきます。

A型の場合、他の血液型のように、「面倒くさいから、適当に!」というようには、なかなかできない性質があるので、彼らは社会に合わせて、左脳を酷使せざるを得ないのかもしれません。A型への同情は一旦さておき、そういう現代社会のシステムの中で、私はA型脳についての、ちょっとした発見をしました。

右脳開発者にA型が多いのはなぜ?

A型の脳について考えてみるのに、私の体験談をご紹介しようと思います。

若い頃、私は会社を経営していたことがあり、その関係でいくつかのセミナーに参加する機会がありました。これは、一般的に行われているような企業セミナーではなく、起業家向けのプレミアワークショップのようなもので、最近まで流行っていた、"成功哲学"や、"潜在意識開発"のようなものです。特別な目的がない限り、こうしたセミナーに参加する機会はないと思うので、「いったい(そんな高い料金払って)何をやるのか?」と思われる方も多いかもしれません。

しかしやることは難しいことではないのです。知識も要りませんし、難解なテストなどもありません。むしろ逆に、決して頭を使ってはいけないのが、この類のセミナーの特徴です。どちらかというと体力の方を使います。そのほとんどは、「潜在意識に働きかける」というのがテーマになっていますので、ある見方からすれば「洗脳」と言えるような面もあるかもしれません。

ところが、こういうセミナーには、「成功したい」、「会社の利益を上げたい」などの、顕在意識全開の人たちが集まっているので、多くは最初に「ガツン!」と、プライドを叩きのめすことから始まります。穏やかなやり方もありますが、いきなりアッパーパンチを食らわす手法が取られることが多いようです。その方が効果があるからで、その意図は、「顕在意識を機能不全にして、潜在意識に働きかける」ためなのです。そして更に、参加者が面食らっているところへ、考える隙も与えず、今度は次から次へと課題を与え、一見意味のなさそうなゲームなどを行わせたりします。

たとえば、参加者を次のような状態に追い込みます。
  • 眠らせない!(睡眠時間約2時間)
  • 大声を出させる!(声が枯れるまで)
  • 泣かせる!(イジメるのではなく感動させる)
これらはいずれも、顕在意識を機能不全にするのです。ここで気付いたのですが、これらはA型の人に最も効果がありそうなのです。あるA型の男性などは、一泊二日のセミナーに参加する前と後では、すっかり人が変わってしまったようでした。彼は最初、小声でうつむきながら喋っているような大人しい人だったのですが、終わるころには舞台に堂々と立ち、大きく身振り手振りをし、吉本喜劇さながらの大爆笑プレゼンをやってのけました。

また、気功のワークショップに参加したこともあるのですが、そこでもやはり、潜在意識の開発を行います。そして最も素直に効果があったように見えたのは、やはりA型の男性でした。

一応付け加えておくと、こうした意識変革は数日もすると元に戻ってしまいます。もちろん記憶には残りますので、「自分もやれば出来るんだ」という、自信にはなっていくかもしれません。

その頃私は、脳と血液型を直接的につなげて考えてはいなかったので、「何かありそうだ」と思うぐらいのことでしたが、その後更に、「右脳開発」や「速読法」などについても知る機会がありました。すると、その開発者というのに、なぜかA型が多いのです。

七田教育という右脳開発の幼児教育を確立されたことで功績のある七田眞さんという方もA型でしたし、速読法を開発している方に会ったときも、やはりA型男性でした。とにかくこうした研究者に、やたらA型が目に付くのです。

後に、脳の実験を行ったところ、A型は左脳優位ということが分かりました。すると、「左脳優位のA型が、潜在意識ワークで力を発揮しやすいというのはどういうことだろ?」という疑問が湧きます。潜在意識といえば、どちらかというと右脳側が受け持っていることなのです。そして、右脳開発にA型が積極的なのもまた、興味深いことです。

左脳が仕事を放棄する時

実は左脳には、ある特徴があります。左脳は、疲れすぎるとパタリと働くのをやめてしまうのです。あるいは左脳は、あまりにも矛盾を見せられたときにも仕事を放棄します。理屈に合わない現象を何度も見ると、「バカバカしい!付き合っていられない!」という感じになるのでしょうか。とにかく考えることをやめてしまうらしいのです。
するとその時、右脳が「待ってました!」とばかりに活性するのだというのです。そしてこういう瞬間には、閃きが起こったり、直感が流れ込んできたりするともいいます。そうだとすれば、こんなふうに考えることはできないでしょうか。

普段、左脳を優先的に使っているA型は、左脳使いの達人ということにもなります。そして、だからこそ、A型は左脳を疲れ果てるまで使うことができるのです。他の血液型だと、そうはいかないかもしれないのです。途中まで左脳で一生懸命考えてはみるけれど、「ああ、もう面倒くさい!」となってしまう気がするのです。たとえばAB型の私などは、左脳が疲れ果てるよりも前に、まず間違いなく、眠くなってしまうでしょう。

能見正比古が「火事場の馬鹿力はA型に多い」、「開き直った時のA型は非常に冷静大胆で強い」、ということを本にもよく書いていましたが、これもまた、左脳の働きを止めて、右脳的に行動したときのA型なのだ、と考えられます。

A型は、そのやり方を習得したなら、左脳をコントロールすることが可能になるのではないでしょうか。もしもA型が、左脳を自在に、自分の意志で働かせたり休ませたりすることが出来るようになったら、右脳の力も存分に引き出すことができるかもしれません。

右脳はそもそも、素直にあるがままを見て、素直に感じ、素直に受け取る、ということが本来の能力なのですが、私たちの現代的な日常生活では、ほとんどは左脳に邪魔をされてしまいがちです。左脳をシャットアウトしたとき、やっと右脳は(自動的に)力を取り戻す、ということなのです。

人間の脳は、現在1015%、多くても20%ぐらいしか使われていないとも言われているのですが、人間がもう少し脳の使い方を理解して、それに意識的に取り組めば、もっと使えるようになるはずだと、私は考えています。

また最終的には、右脳と左脳を統合させた、全脳型になることが理想ではないかとも思います。我々の行った実験結果から、たとえば、「O型とAB型などは両方の脳を使う」とは言えても、だからといって上手く使いこなしているO型やAB型は少ないように思います。

脳の統合化を果たすためには、まずは、現代人の偏りすぎた左脳をコントロールすることが、大きなポイントになるような気がしています。それにいち早く取り組めるは、左脳の使い方を心得ている、A型なのかもしれません。