ABOは糖鎖系血液型
血液型には何種類もの分類がありますが、大きくは、たんぱく質系と糖鎖系に分けられます。ABOシステムやPシステムなどが糖鎖系で、その血液型物質を構成する成分を糖鎖が担っています。糖鎖は、グルコースやガラクトースという単糖の連なりで出来ています。
『糖鎖』については、今までよく分からなかったのです。
なぜ分からなかったかというと、糖鎖は常に形を変化させて活動しているので特定することが難しく、研究が進まなかったからです。
話しが少しそれますが、現代科学の研究というのは、量子論などの理論化学を除くと、「研究できる分野」から研究されていく、ということを、一般の私たちも理解しておく必要があるかもしれません。どんなに重要な分野でも、研究の手法が分からないことは手つかずなのです。つまり、研究されないから重要でない、ということではないということです。
「そんなに重要なことなら、とっくに誰かが研究しているはずだ」という声を時々聞くのですが、そういうわけでもないのです。
DNAの解析が完了した2003年、人類は、何もかも手に入れられるかのごとく騒がれましたが、それによって解ったことは、
「人類は何も分かっていない」ということが解った!
というものだったのです。とにかく我々人間は、世界の5%ぐらいのことしか理解していなかったのです。そういう訳で、糖鎖についても長い間、きちんとした研究フィールドが提供されることが無かったのですが、ゲノム解析の後に、その重要性が解ってきたので、最近では研究者たちも力を注ぎ始めています。
どんな事が分かってきたかを、いくつか挙げてみます。
糖鎖はアンテナのような働きをしている。
細胞の表面に顔を出している糖鎖の先端が、細菌やウィルス、ホルモン情報などの様々な情報を受け取り、細胞内に伝達している。
糖鎖は細胞同士の連携を行っている。
細胞表面の糖鎖が触れ合い連絡し合うことで、細胞同士のネットワークが構築され細胞が正常に働く。
身体の不具合、病気の原因は、ほぼ全て、細胞同士のネットワークが上手く働かないことから起こっている。
”糖鎖”で検索するといろいろ情報がありますが、いくつか目に留まったのを紹介しておきます。
糖鎖については、サプリメントや薬品開発を行っている研究室が力を入れているようですが、とにかく可能性のある分野として期待が高まっています。
糖鎖の働きを考えると、おのずとABO血液型の働きや重要性も見えてくる気がします。しかし私も糖鎖に関して知識は深くないので、とにかく今の時点で最も分かり易いのは、『アンテナの役割』だということです。
そんなふうに大雑把すぎる説明をすると、学者さんたちに叱られるかもしれません。
「そんなに単純なものじゃない」って。
しかし一旦、シンプルに捉えてみることも大切だと思います。自然界の理は「単純であり、複雑である」という、フラクタルな現象が多いのですから。
”アンテナ”の性能の違いがABO血液型の性質の違いだ、と捉えることで、だいぶスッキリした状態で観察できるのではないでしょうか。
A型には可笑しいギャグでも、B型にとっては少しも面白く無いという現象があったとしても、キャッチするアンテナが違うのだから当然と言えば当然なわけです。これは、責めたり悲しんだりするような部類のものではないんですね。
細胞の働きの大切さについて、最先端細胞学博士のブルース・リプトン氏がユニークな見解を展開しています。
ブルース・リプトン(Bluce Lipton/英語版Wikipediaより)は、「人間の信念によって遺伝子やDNAを操作できるというアイデアを持つアメリカ発達生物学者」として知られています。 彼はベストセラー『The Biology of Belief』の著者であり、スタンフォード大学の医学部、元研究者です。
リプトン博士については、別の記事でも書きましたが、彼は今、学者を引退して意識開発、意識改革という、どちらかというとスピリチュアルな方向で啓蒙しているようです。
彼は顕微鏡で細胞をじっと見つめているとき、「細胞そのものが、DNAを動かしている!」ということに気が付いたのです。そして思考や意識がいかに大切かというところへ至ったとき、実験室からは離れることにした、ということのようです。
それでも、そもそも生粋の学者だし、A型でもありますし(本の中で書いています。)、自分で納得する理論を重視する姿勢は変わらないでしょう。現在、彼と共に行動しているのは、多くは科学系の人たちのようですが、尚且つ現代科学の枠組みを飛び越えて突き進んでいる方たちばかりです。
どうやら真実を求める人たちは、現在、そういう方向へ向かっている模様です。
私は、ABO血液型に関していえば、それは肉体に根ざしているところが大きいと考えています。ABO血液型の特徴が感情や言動にも表れているとするなら、それは肉体から派生する、二次的な働きのはず。ところが、二次的なものだというのに、血液型カラーはあまりに色濃く表出されているのです。
考えを巡らせるうちに、鶏と卵の理論に陥りそうです。全てを理解するには、私たちがまだ分かっていない残り95%のことが分かるようにならなければ、難しいのかもしれません。それには、未知の世界、神秘の世界にもっと足を踏み入れていく必要があるのかもしれません。