2019-11-02

【B型脳の考察】B型はワクワクと共に進化する!?



B型は右脳マインドで生きている?

■関連リンク:脳活動と血液型の関係


​​B型脳活動の、特異な現象をいうなら、それは現代人が左脳優位の合理社会に突き進む中で、彼らが何とか、右脳活動を保っているというと点だと思います。何とかと書いたのは、本来右脳優位のB型にしても、やはりいまの人間社会で生きている以上、左脳の活性化をどうしても強いられていると想像できるからです。

脳機能と血液型の実験では、1分間おきに「対象画像→休憩→対象画像…」というように画面を眺めてもらうのですが、これは「1分間」という短時間で測定することが重要になります。それ以上長くなれば、人間は左側も右側もいろいろに使い始めて、最終的にほとんどの成人は、血液型に関わらず左脳側が優位になるからです。ですからこの実験では、リラックス状態から最初の1分でどう動くか?というのがポイントになるのです。

被験者の具体的な傾向を23あげると、同じB型でも、中には左脳も結構活発な方がおりました。しかし後から職業などを聞いてみると納得できることがほとんどで、私が記憶しているケースでは、一人はIT関係の仕事をしている40代の男性で、もう一人は20代の大学院試験真っ最中の女性でした。

前者の場合は40代という年齢的な面(経験を積むごとに社会環境に合わせながら脳活動がパターン化する傾向にある)と、職業によるものだと思われます。後者の場合は、たまたま試験最中という状況下だったのもありそうだし、院生を志すくらいですから、論理性のようなものを訓練しているだろうとも思われます。それでも、こういうケースの2人においても、総合的に数値を平均化すれば、やはり右脳側の方が多めになっているのです。

あるいは、これぞ右脳型といえるようなB型もおりました。実験当初、私ども研究所スタッフのB型男性が被験者として参加しましたが、この男性は目を見張るような右脳優位性が見られたのです。実験中はPC上の動画でその活性の様子を見ることができますが、彼の右側の脳は、その一面が真っ赤に広がったかと思うと、すぅーっと消え入るように赤みが薄くなり、それがまるで呼吸のようなリズムで繰り返されています。

灰田先生とその助手や私は、画面に食い入るようにその様子を見ていました。
「おお、これはまさしく右脳型だ!」
助手のK氏は、驚きとも感動ともいえるような声をあげました。

このB型男性について少し触れておきます。
彼の家は商店を営んでいて、2人兄弟の末っ子です。
彼がいうには、母親が女の子が欲しかった上に、末っ子への甘やかしも加わって、まるで女の子を育てるように優しい可愛がり方をした…からだそうで、彼は何となく、どこか中性的な雰囲気を持っている男性でした。とにかく彼は、箱入り息子なわけで、社会の色にあまり染まっていないところが、多分にあったように思います。

さてここで、私たちが人間の脳活動をもっと進化させようとするには、何がベストかということに立ち戻りたいと思います。するとそれは、単に「右脳型が良い」というわけでもなさそうです。これまでも書いてきたように、2つの機能の統合…つまり、右脳と左脳の強みと弱みを含めた性質と、その役割をよく理解し、バランスよく機能させようというものです。更には、それを自分で(ある程度)コントロールできるようになればなお良い、ということになります。

また、この「バランス」というのも、何も11である必要はないかもしれません。その人の個性や職業や才能は、それぞれ様々なわけですから、その人固有のバランスというのがあるに違いないのです。ただし、その前段階としては、左脳にあまりに偏りすぎた現代人の脳においては、右脳の性質や大切さを見直す必要があるとも思うところがあります。

1)そこでジル・ボルト・テイラー博士が挙げた右脳マインドをもう一度振り返ってみることにします。
  • ”今ここ”の瞬間しか気にしていなくて楽天的。
  • 情報をイメージのコラージュで受け取る。
  • ありのままの物事を受け取り事実として観察する(あの人よりこの人は背が高い、昨日より今日は涼しいなど)けれど、(良い悪いなどの)判断はしない。
  • 境界についての知覚が無く、全ては一体化している。(私は全ての一部~宇宙と溶け合っている感じ。)
  • 言葉のないコミュニケーションに敏感で、感情を読み取り感情移入しやすい。
  • 直感的。
  • 時間を見失いやすい。
  • 古い情報を保存しないので、入る情報は常に新たな発見として受け取る。
  • 規制や枠組はなく、自発的で自由。
  • 触って体験して学習する。(細胞が直感的に受け取るという感じらしい。)
2)合わせて、能見正比古が挙げたB型の気質特性とその長短表の一部を紹介します。SML


上記の(1)と(2)の11つをここでは説明しませんが、これら2つの事柄のそれぞれが、実によくリンクしているのが見て取れるのではないかと思います。これを見たとき、B型というのは「何とまあ、右脳マインドを素直に生きている人たちなの?」と、改めて驚きました。また同時に、能見正比古の観察力の鋭さにも驚きです。

能見は左右脳について、まだ明らかでない当時から、その性質をB型性に置き換える形で、かなり正確に読み取っていたことがわかります。これは能見正比古独自の才覚であるのですが、能見正比古自身が、"あるがままを受信するB"でなければ、決して出来なかったのではないだろうか、とも思えるのです。

時々、このようにいう方がいます。
「能見正比古の分析というはB型の目からみた分析ですね?すると他の血液型から見れば、また違った分析もあるのではないですか?」
つまり、B型的な視点で見た偏りが生じているのではないか、ということなのですが、確かに、あくまでも能見正比古というひとりの観察者の視点でもありますし、そうした歪みは多少なりとも生じてくるに違いありません

しかし、では他の血液型(能見正比古がB型以外だった場合を考えても…)だったとしたら、果たしてどこまで事象を"あるがまま"に観察できるだろうか?とも思います。もちろん、客観的事実ではなく、詩情的、哲学的な読み取り方を求めるなら、話しは違ってくるのですが。

つまりここで言いたいことは、事象を出来るだけ客観的に観察しようとするとき、右脳マインドを働かせやすいB型は、より特性が高いだろうということです。

右脳をどこまでコントロールするか!

さて、脳をバランスよく活性させるという視点で見るなら、右脳の自由奔放さを制御する左脳に、いったいどれくらい介入させたらよいのか?というのがひとつにあると思います。その目安としては、能見正比古の挙げた気質表の「それが短所と見られるとき」という事柄にありそうな気がしています。

ただし、この長所短所というのは、現在の社会性の一般的な基準に照らして検証しているものです。すると、今の社会に今後修正が加えられていくとするなら、この長短表の中身も少々変わる可能性があります。今のところの、とりあえずの目安です。

どうやればいいのか、という具体的な方法については、各々のB型が、自分をよく見つめて工夫するのが良いわけですが、日本のスーパースターでもあり、B型代表選手でもある、イチロウ選手の例をあげておきたいと思います。

彼の公開されているエピソードは多くの人々に既に知られていますが、イチロー選手は、自分の調子を整えるのに毎日ルーティンワークを取り入れていたそうです。朝起きてから行うエクササイズや、食べ物に至るまで、かなり詳細な形と順序を決めていて、毎日それを繰り返すということです。これはまさに、左脳的な行動です。

B型は案外、気分の揺れが激しいというのがあります。上の表でいうなら「感情の振幅激しい」というところがそうですが、気分や感情が気ままに上下してしまう傾向にあるため、それが大事なプレーにも少なからず影響してしまうという悩みが、イチロー選手にもあったのかもしれません。しかも彼の目指しているのは、4割以上をコンスタントに打ち続けることです。イチローにとって、「今日はなんか調子悪いな」は、許されないのです。そこでルーティンワークを取り入れてみたら、それが功を奏したということなのでしょう。

ルーティンワークというのは、A型の人にとっては普通のことです。毎日の日常でなるべく面倒なことを考えたくないという理由で、朝の支度や仕事の片付け方など、効率の良い決まった動作と流れを随所に組み込んでいるA型は多いはずです。(※そのためA型の場合はB型とは逆に、「いつもと違ったやり方を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?」というアドバイスをすることになります。)B型の場合、そうした左脳的作業を意識的に取り入れていくことで、バランスが取れる可能性が高いのです。

それにしても、つくづく思うことがあります。社会はどうして、このB型的能力を、長い間押し込めてきたのだろうかと。「個性豊かに!」「自由にのびのび!」「創造的に!」などという文言は、教育者も口ではよく言うことだし、読んだことはありませんが、日本文科省の教育方針などにも、似たような事柄はおそらくあるだろうと予測できるのです。ところが、それが実現されているのを見たことは、ほとんどありません。

すると結局、日本社会でB型らしさを発揮して活躍する方たちというのは、どうやらスポーツの世界に多くなるようです。スポーツ界というのは、最終的には実力の世界なのでしょう。そこまでの道のりに多少の障害が生じても、結果さえ出せれば認められていく世界です。たとえ限られた世界でも、B型性が花開くのは、それだけでも素晴らしいことではありあますが、もっともっと、他の分野でも活躍できそうなB型たちが、日本社会にはウヨウヨと、眠っているような気がするのです。

ただし、これら社会におけるB型能力の不活性化には、B型本人たちにも責任がありそうで、そもそもB型たちというのは、気質表の短所の欄にもあるように、「野心」という観念が、良くも悪くも薄い傾向にあるのです。
「そんな事、考えるだけで面倒くさそう」という感じなのです。

また、もうひとつB型に顕著な特徴をあげれば、B型は何をするにおいても、それに興味を持つか持たないかで、その取り組み方に天と地ほどの差が出てしまうということです。ところがここにも難関があるのは、そのB型が、いつ何に興味を持つのかは誰にも、本人さえも分からないということなのです。

あるいは、B型の若い人たちから時折聞くのは、「興味のあることが見つけられないのです」という、諦めなのか、あるいは白けにも似た発言です。そこで私は、そんなB型たちを奮起(?)させるために、思いついたことがあります。簡単に結論を言うと、それは「ワクワクを追いかけろ!」ということです。

"ワクワク"というのはだいぶ抽象的な言葉ですが、理論的に説明するより、感覚的な「気分」に訴えかける方が、B型の人の耳に届くのではないか、と考えての提案です。何かエキサイティングなこと、気分が高揚するようなことを追いかけることが、結局はB型の興味を喚起させることに繋がるのではないでしょうか。

ただし大事なことは、そのワクワク感を維持し続けることです。ワクワクを維持し続けることで、たとえば最初は大したこともなかった興味が、次から次へと連鎖反応を起こし、大きなことをやり遂げたりすることも多いのです。(すぐに飽きてしまえば、大きなことに進化する前に終わってしまいます)

そういうわけで、B型へのメッセージはコレになるのです。

B型はワクワクを追いかけろ!」

こうした気分の高揚する感覚を持ちつづけるのは、右脳を刺激するのにも有効なので、他の血液型にもおすすめできるのですが、B型は特に、その感覚を大事にするのが良いと思うのです。そしてB型の場合、その右脳のワクワクに、左脳のコントロールを少々、意識的に取り入れることも大切です。


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