血液型テレビ番組の真相(2)


9月28日に放送された血液型についての情報源をテレビ局に求めたところのご報告です。

この放送での一番の問題は、厚生労働省が、科学的根拠がないというのを果たして正式発表するだろうか?ということです。
そうするには、たとえば厚生労働省が研究チームなどを編成するなどして、独自の調査を行わなければなりません。それは常識的にあり得ないことです。

テレビ側からの回答によると、どうやら、熊本厚生労働局の、企業側に向けたコンプライアンス上の注意事項を示したものです。
熊本厚生労働局 公正な採用選考のために

こうした内容なら、当センターも現在の社会的モラル上、致し方ないことです。

ところが、このホームページの一部分を切り取るかのように、
「科学的根拠が無いと厚生労働省が正式発表」
などというテロップを出したのは、明らかに視聴者に誤解を与えます。

この番組では、他にも、デタラメな数値が発表されました。


●ブラジルではO型が100パーセント(こちらはネットから情報をとったという回答でした。)

正しくは→100%ではありません。 調査場所により数%の違いはあると思われますが、およその分布は(O型49% A型37% B型11% AB型3%)となります。

●古川竹二の(当初の)論文のサンプルが11人

正しくは→11人は着想段階の人数。論文では50人
そして、更に問題があります。
古川氏は、最初の仮説において、自分の学生たち数十人に調査を行い、仮説に沿った結果が出たので論文を書きました。(現在の論文も数十人から100人程度で証明しているものは数多くあります。)
そしてその後、研究を続ける足場が整ったので、サンプル数を増やし続け、最後は数千人に達しているのです。

番組で当初の数字だけを言えば、「こんな少ない調査数で調べたといえるの?」というイメージを与え、この研究がいかに信頼出来ないかというのを暗に示してしまいます。

このような見せ方で、果たして、視聴者に真実を伝えられるのでしょうか?
これは、たまたま、直近で起こった出来事ですが、これまでも、多かれ少なかれ、このような形で番組作りが行われてきたのです。

我々が、番組を監修する際も、どんなテロップが出るかは放送されないと分かりません。そこまで制御をする権限は、監修者側にはないのです。
放送された後、我々とトラブルになることはしばしばありました。
しかし、テレビ側は謝るぐらいがいいところで、とにかく既に世に流れてしまったものはどうしようもないのです。

唯一、事実を伝えていたのは、子どもたちをはじめとする、人々によっての、行動実験を行った時のみです。
それらは、見れば分かることだからです。
それこそが、視聴者が受け取ることのできた真実だったのです。

(はいはい、Que Sera, Sera)


ichikawa